2013-05-30

ソフィアの人脈

失業中のイニャキ・ウルダンガリンに、また就職の話が浮上している。

あの有名なデューティーフリーショップ≪DFSギャラリア≫の重役の仕事だ。

この話に一役買ったのが、彼の姑、スペイン・ソフィア女王だった。

≪DFS グル―プ≫の創業者の1人、ロバート・ミラー氏の次女はギリシャ王室パウロス王太子と結婚している。ご存知の様にスペイン・ソフィア女王のギリシャ王室出身。彼女の甥の舅がロバート・ミラー氏になる。

スペイン王室は娘婿の就職に大変真剣に協力している様だ。スペイン王室の豊富な人脈≪コネ≫のお蔭で、イニャキ・ウルダンガリンは遅かれ早かれ、稼ぎの良い仕事に就くだろう。

横領、偽造、不正管理、税務犯罪等で検察側が要求する17年の刑が執行されなければ……



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2013-05-26

スペイン人とリサイクル

数日前お話しした、近所の空き地にできた真っ白な家

ここ数日ですっかり初夏を思わせる気候になったので、この小さな家の玄関も夏らしく模様替えされた。

ドアの代わりに分厚い毛布が吊るしてあったのが、今は涼しそうな簾が付いた。

またドアの横にあった小窓も、板ではなく透明のプラスチックが付いている。それも内側からカ―テンの様な物が付いている様だ。

全てはきっといろんな所から集めて来たリサイクル品だろう。それにしても、探せば揃う揃う。




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そこでスペインの、と言うか私の住んでいる地区のゴミ状況やリサイクル感覚について少し。

オルガニックゴミ、プラスチックゴミ、紙や団ボールゴミ、ガラスと言う様にゴミ箱が決まっていて、そこに分類して捨てれば良い。曜日などは今のところ関係なく捨てられる。時間帯は夜の10時からだったと思うが、これに従っている人に未だ合ったことが無い。違反の場合は罰金が課せられる様だが、殆ど皆が無視しているので私の住んでいる地区では何時でもOK。

その他、衣料や靴は何処かの施設でリサイクルして貰える様に特別な収集BOXが町のあちこちに配置されている。

粗大ゴミについては、私の住んでいる町では、市役所に電話をして指定された日の確か夜11時に玄関に出しておけば拾っていってくれる。最低3個だったと思う。

もう何年も前、この粗大ゴミ回収サ―ビスを利用した時のこと。市役所に電話した時、ちょっと心配だったので確認の為念を押した。

「6個粗大ゴミがありますが、もし玄関に放置した段階で誰かに持って行かれて、3個以下になったらどうしたらいいんですか?」
「ご心配なく、ちゃんと回収します。」との返事だった。

私たちは一つ一つゴミを家から玄関に運び出さなくてはならなかった。案の定、3つめを持って降りた時既に1つ目は姿が無かった。最終的に6個の粗大ゴミは4個市によって回収されていった。

また、多くの人はそのままオルガニックゴミの傍に放置して、市から大型回収サ―ビストラックが来るまで、誰かが拾ってくれるのを静かに待っている。

それが、この無責任に見えるリサイクル方法が結構イケル!

おもちゃ、服、家具、小さな電化製品等々、拾って行ってくれるくれる。

例えば、私が若い頃ホームステイしていたスペイン家庭のお母さんは、チョクチョク家具を拾って来ては自宅で使っていた。彼女のベッドルームの家具の殆どがリサイクル品だった。

また、こんなこともあった。ある知人のお母さんに、「この間まだ使えるテレビ台を拾って来たけど、私の家にはもうテレビ台あるから、あなたの家に一つどう?」とオファーされた。何故、自宅に必要ないのに拾って来る!っと疑問に思った。(同時に、私そんなに貧乏に見えるのだろうか?とも思った)

以前同じマンションに住むおじいさんがゴミ箱の横に放置されていた板を手にもって良く検査した結果、自宅に持ち帰ったのを目撃したこともある。一体それで何を作ると言うのだろうか?!

また、拾って行ってくれる人がいると言う事は、誰かに持って行って貰おうと捨てる人がいると言うことで、例えば、近所のある人は古くて固くなったパンを買い物ビニールに入れて、誰かに食べて貰える様にゴミ箱の端に引っ掛ける。

友人も引っ越しの際、「そんなん、もう使ってくれへんで!」「はっきり言って、失礼!」と言いたくなるほど使いこなされた黒いフライパンや擦り切れまくったスリッパ、ありとあらゆる彼女の不要品をオルガニックゴミの横にドンドン捨てていた。

という訳で、私はスペイン人のリサイクル精神に圧倒される毎日を送っている。




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2013-05-25

Enzo Vizcaino 就活結果!

先週このブログで紹介した Enzo  Vizcaino さん。

失業中の彼が、何千枚も用意し、最終的には紙リサイクルに大いに貢献してきた履歴書に終止符を打ち、バルセロナの地下鉄でウクレレと一緒に歌い始めた。彼の履歴書を。

その様子は≪You Tube ≫で爆発的な話題を呼び、無名だった彼は一挙に500000以上もの人の目に止まった。

そして、幸いに彼はこの程、≪Así  nos  va≫と言うテレビ番組のライター、コントリビューターとして働くことになった。下のビデオによると、テンポラリー契約で15日のテスト期間と言う条件の様だ。

何はともあれ、おめでとう!

こちらは就職が決まってからのビデオ。マドリッドの地下鉄車内で。(顔がちょっと嬉しそうなのが分かる)



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2013-05-23

近所の空き地の白い家

現在住んでいる家のすぐ近くに、いつも車を駐車させて貰っている大~きな空き地がある。いつも100台前後の車が駐車されている。

随分昔もう何十年も前、そこは近くにあった娯楽施設の駐車場だったらしく、その大~きな空き地の一角に≪受付≫だったと思われる、2M²にも満たない小さな小屋跡がある。勿論、屋根も天井ももう既に姿を消し、壁は残っているもののドアも窓も無く、さながら何処かの廃墟といった感じだ。近所の人は、粗大ゴミ処理場として勝手に使っていた様だ。更に、何か月かに一回は、ご丁寧に市からゴミ処理隊の人達がやって来て、掃除して行ってくれる。

それがここ1か月程で、その様相が変わってしまった。

屋根に相当する部分には厚いビニールシートが何重も重ねられ、窓は何処から拾って来たのか、板や何かで完全にふさがれた状態。ドアには毛布のような分厚い布がカーテンの様にぶら下がっている。

そして、数日前、朝車を取りに空き地に行くと、アンダルシアの白い村を思わせるような、真っ白に塗られた小屋がそこにあった。

この小屋の現在の住民は、ルーマニア人。今のところその小屋に何人住んでいるのかは定かではない。がある朝、その小屋から5~6人の男の人達が出てくるのを目撃したことがある。

実はこの小屋、以前にも誰かの手によって占領されたことがあった。

前回の住民は確かジプシーの女の人だったと思う。彼女はさすが女性らしく、幾つか家具まで持ち込んで、その上に花なんかを飾っていた。当然彼女は窓も無いまま暮らしていたので、よく家の中の様子が分かった。ちなみに電源も無論ないのにテレビが置いてあったのも印象に残っている。

彼女の場合、1か月も経たない内に、警察によって立ち退きとなった。



photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/kdperico/2551273779/">kdperico</a> via
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2013-05-21

FOR SALE 居住許可 Part 2

以前、冗談の様な提案≪FOR SALE 居住許可 160000ユ-ロ ≫についてブログを書いたことがある。

160000ユ-ロ以上の物件を住居として購入する外国人には、もれなく居住許可が交付されるというものだ。

この不景気極まるスペインで、1~2週間中にも現実になりそうである。

物件価格については、提案時は160000ユ-ロだったが、今のところはっきりとした発表はされていない。

また、スペインに投資する外国人企業家に対しても、居住許可が交付される予定だ。

photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/ametxa/5100174199/">Ametxa</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.0/">cc</a>


スペインの不動産バブルに於いては、1997年から2005年の間の住居物件価格はなんと!177%の伸びを見せた。ちなみにこの数字は、この期間の給料上昇率の7倍にも相当する。

現在では物件価格もかなり下がったものの、更なる値下がりが未だ予想される。

≪フィッチ・レーティングス・スペイン≫の分析によると、昨年の物件価格はバブル時の18%程の値下がりに止まった。彼らはここ数年で35%までの減少が必要と主張する。


「いつ買うか?」
「今でしょ!」

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2013-05-19

だから、サッカーは面白い!

今シーズンのリーガ・エスパニョーラも、残るところあと僅かとなった。

今シーズン好調にスタ-トした強豪バルサは、殆ど期待を裏切ることなく、先日リーグ優勝が決まった。今日バルセロナで優勝パレードが予定されている。

出だしの悪かったレアル・マドリッドも、チーム内の、特にモウリーニョ監督と選手達との不協和音が取り沙汰されたが、さすがギャラクシーだけあって、バルサ同様スペイン国王杯やUEFAチャンピオンリーグのタイトルを逃したものの、リーグでは2位に落ち着いた。

今シーズンもいつもと同じように、いつもと同じチームが1位2位の座を占め、そこから随分離れて、アスレティコ・デ・マドリッドやバレンシア、マラガ等か続いている。

が、何故か、現時点で4位に余り見慣れないチームの名前がある。

レアル・ソシエダッ≫ バスク地方サン・セバスチャンに本拠地を置くチームだ。


<a href="http://www.footballpictures.net/es/../data/media/478/Real_Sociedad (2).jpg"><img src="http://www.footballpictures.net/es/../data/media/478/Real_Sociedad (2).jpg" border="0" alt="Real_Sociedad (2).jpg"></a>

昨年の11月には、セグンダ・ディヴィシオンに格下げされるランキング範囲にいたのが、今や、来シーズン≪UEFAチャンピオンリーグ≫に出場可能な4位というランキングにまで浮上した。


ランキング5位のバレンシアとは、ランキングポイント62、と同点。両チームとも≪UEFAチャンピオンリーグ≫出場権をかけて、来週、来来週と残された2マッチに挑む。

来週は、ソシエダッはレアル・マドリッドと対戦。バレンシアは、現在15位のグラナダと。

そして、今シーズン最終戦では、ソシエダッは、現時点でセグンダ・ディヴィシオンに格下げが危うい18位のデポルティーボと、またバレンシアはセビージャとの試合が待っている。



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2013-05-16

履歴書 Enzoさんの場合

ご存知の様に、スペインの16歳から25歳までの若者の失業率は57.2%にも及ぶ。

そんな中、ジャーナリズムを勉強したアリカンテ出身の Enzo  Vizcaino  さんが変わった就活を始めた。

バルセロナの地下鉄車内で、ウクレレと一緒に歌を歌うことにした。その歌詞はなんと!彼の履歴書。




このビデオは≪You Tube ≫ で今大変話題を呼んでいる。ダイレクト就活とインダイレクト効果でアピール度抜群だ!

≪彼の履歴書(歌詞)≫はこちら。

Licenciado en Periodismo 
y un diploma de posgrado
que he traído aquí doblado,
por si usted lo quiere ver.
Formación complementaria:
Un curso online que vi en Groupalia,
de Community Management.
Ya soy experto en twitter, facebook, pinterest,
LinkedIn y MySpace.
Experiencia profesional, 
en una radio comarcal, 
con contrato de becario,
por supuesto, sin cobrar.
Y así que no sea de lo mío, 
también he hecho de comercial,
he trabajado en un callcenter,
y de cajera en Mediamark.
En cuanto a idiomas le diré: 
Tengo un buen nivel de inglés,
I used to fly with Ryanair.
Parlo anche Italiano,
Livello amore de verano,
y pillo algo de francés.
Soy el rey del Word,
del Excel y del Power Point.
También controlo el Photoshop.
No echen mano al monedero,
no vengo a pedir dinero.
Aunque quizá usted, un amigo o un familiar…
Necesita un periodista, guionista,
escritor o redactor, 
músico compositor…
O quizá andan buscando un servicio más trivial.
También me sé arrodillar
y por un precio especial
hasta me dejo azotar.
Para más información,
siempre a su disposición,
mi perfil en Infojobs.


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2013-05-12

耐え続けるスペイン人

エジプトやリビアで≪アラブの春≫の抗議活動が盛んだった頃、つまり2011年、スペインでも≪15-M≫という名のもとに抗議活動が始まった。海外では≪Spanish revolution≫として紹介された。

政治システム、社会問題、経済問題等に対して憤慨した市民たちが、本当の意味での民主主義を求めて2年前5月15日立ち上がった。≪アラブの春≫同様、この呼びかけもソーシャルネットワークを通じて広がった。

そして2年経った今日、スペイン各地で抗議デモが実施されている。

2年経った今も市民の怒りは収まっていない。政権が代わったものの、事態は悪化していく一方に見える。

それでも、彼らは訴え続ける。

EUからの圧力の最終的犠牲者となり、国内の政治家や有力者の横領事件や汚職事件に耐え、支持率を増やす為の法案の可決にいつも左右される国民の声は、一丸となって今日もまた各地で訴え続けるだろう。

photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/julioalbarran/5732980211/">Julio Albarrán</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/2.0/">cc</a>



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2013-05-10

高級住宅街で暮らす、ある家族

このブログで再々登場する、スペイン国王娘婿、イニャキ・ウルダンガリン。

彼は今のところ多くのスペイン人同様、失業中である。

1ヶ月ほど前、カタール・ハンドボールナショナルチームの監督チームメンバーとして、仕事のオファーが浮上した。

しかし昨日カタールの方から、「現時点で彼の雇用は考えていない」との発表があった。

ウルダンガリン・クリスティーナ妃夫妻には、4人の子供がいる。そして、この家庭で唯一働いているのは、銀行で働くクリスティーナ妃だけだ。

夫は起訴された上、失業中。妻は共謀したと疑われ、世間から白い目で見られている。4人の子供は立場上、プライバシーの侵害など関係なく公に写真が出回る始末。

それでも彼らは≪強かに≫バルセロナの高級住宅街で暮らしている。



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2013-05-09

25%の為の改善案!?

今日スペインの30以上の都市で、小学校から大学までの学生、教員、保護者会の人々が新しい教育改善案の抗議の為に町に出た。

今まさに、現政権、教育・文化・スポーツ省のベルト大臣による、教育内容の改善と大幅な教育予算カットが実現しようとしている。

教育内容の改善については、スペイン語の徹底(現在はカタル-ニャをはじめ、バレンシア等、スペイン語とその土地の言葉で教育を行っている)、カトリック教授業の復活、シチズンシップと人権の教育廃止、1クラスあたりの生徒の増員(現在小学校では25人、中学校では30人。この改善によって、それぞれ20%の増員を予定)等々が盛り込まれている。

この改善内容からは想像しがたいが、この改善の第一目的は、現在25%に達する義務教育中の中退を減らす事にあるらしい。





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2013-05-07

3.95

スペイン国王の娘、クリスティーナ妃が起訴されている一件で、今日バレアレス地方裁判所は彼女の起訴を中断することを決めた。

≪彼女が夫、イニャキ・ウルダンガリンとそのパートナー、ディエゴ・トーレスによる≪Caso Nóos≫事件に関与したという有力な証拠に欠ける≫という理由で。

さて、この判断に、一体スペイン国民はどの様な反応を示すだろうか?

≪CIS  (El centro de investigaciones Sociológicas)≫が4月に調査したバロメーターによると、スペイン王室は、10点中3.95、と過去最低。

クリスティーナ妃の起訴中断が王室への支持率、信頼度アップに繋がるだろうか? それとも反対に、彼女の地位だからこその中断と見なされて……

夫婦はこの中断により、楽しくカタール行きの準備をすることだろう。

ちなみに、イニャキ・ウルダンガリンは、逃亡する恐れが無いと判断され、パスポートの没収はされていない。









photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/paul-w-locke/101205403/">Paul-W</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/2.0/">cc</a>



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2013-05-05

5月5日

5月5日は、日本では≪子供の日≫。 そして5月第1日曜、つまり5日今日はスペインでは≪母の日≫。

私は、もう何年か前から息子からプレゼントらしき物を貰っていない。小さい頃は学校で、≪母の日のプレゼント≫に何か作って来たり、即興のイラストをくれたりしたのだが、思春期の彼は今のところ、今日が一体何の日なのか何ら感心もなく、いつもの日曜日同様、友達とオンラインで遊んでいる。っと、そう言う無邪気な姿が何よりものプレゼントであるのだが。


スペインは≪マザコン≫が多い国なので、この日は私より姑が主人公的なところがあって、息子曰く、≪お婆ちゃんの日≫という感覚があるらしい。

そう言う、スペイン生まれでスペイン育ちの息子も、いつか私の様な日本人に≪マザコン≫と呼ばれてしまうかもしれない!

と言うわけで、母の日にも拘らず、将来の息子のことを心配してしまいました。



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2013-05-04

03/07/06 43/47/0 

今から7年前、バレンシア市でスペイン史上最大の地下鉄事故が発生した。

2006年7月3日。ちょうど前ローマ法王がバレンシアに訪問する僅か5日前の出来事だった。

バレンシア地下鉄Linea1の、あるカーブ地点で脱線事故が発生。結果として、43名の命が失われ、47名の怪我人がでた。この死者43名の中に、この事故の唯一の責任者になっただろう運転手も含まれている。

さて、この恐るべき事故は、発生後極めて超スピードで解決し、我々の記憶から異常な速さで消えて行った。

しかしこの過去の許しがたい事故は、再び我々の前に≪Justicia≫という言葉と一緒に姿を現せた。

その火付け役となったのは、先週末に放送された≪Salvados≫という番組だ。

番組では、今まで知られなかった様々な事実が発覚した。

事故に関して言えば、例えば、事故のあったカーブは以前から危険ポイントとして多くの運転手から報告があったにも拘らず、バレンシア公営鉄道側は何の処置もとらなかった。当時の発表では、車両は凡そ時速80KMで、最高速度40KMしか認められていないカーブを通過。しかしこのタイプの車両の最高速度は80KMで、カーブに差し掛かる時点でこの様なスピードを出すとは考えにくい。しかし関係者側は、運転手の偶然的な意識不明等により、対処できなかったものと結論を出している。

また、遺族に対しての対応も、極めて迅速だった様だ。対応の中には、遺族への≪コネを使っての仕事のオファー≫まであった様だ。勿論、この事件が、ローマ法王訪問をはじめ、国際ヨットレースやF1の招致プロジェクトを抱えた、世界に向けて大いなる発展を願う当時のバレンシアにとって、イメージダウンになるのは確実だった。大きなスキャンダルにならないうちに手を打つことが、バレンシア政府の最優先の目的だったのは簡単に察しが付く。

バレンシア議会委員会での事故証言に至っては、バレンシア公営鉄道は前もって証言を行う社員に、質問されるであろう事柄や、それに対する回答等のマニュアルを配り、練習していたことも明らかになった。

あの日のお昼のニュ―スも、バレンシアローカル放送≪Canal 9≫では、このバレンシア政府の意図に加担した様に、メインニュ―スはプログラムが変更されることなく、≪ロ―マ法王訪問≫だった。この予期しなかった事故のニュ―スは、当然のことながらスペインの他のニュ―ス番組ではメインニュ―スとして扱われた。

結局、この事故の裁判は、≪唯一何らかの責任を問われたであろう運転手の死亡により、刑事責任が消滅≫した形になった。つまり責任者0

毎月、3日、19:00、バレンシア・Plaza de la Virgen にこの事故の遺族が集まり5分間の黙祷を行っている。だが、今までそれを知る人は非常に少なかった。

昨日はその広場に何千人もの人が集り、新たに刑事責任追及を要求した。

(こちらから惨事の様子がご覧になれます。犠牲者のご冥福をお祈りします。)


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2013-05-03

2人のベルト氏

教育、文化、スポーツ省大臣のベルト氏と、カスティージャ・ラ・ラマンチャ大学で美術史を教えるベルト教授は、何を隠そう兄弟である。


photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/sharynmorrow/510388972/">massdistraction</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.0/">cc</a>


前述のホセ・イグナシオ・ベルト氏は現ラホイ政権の下、教育、文化、スポーツの分野で予算カットに精を出し、特に教育面では多くの批判を呼んでいる。

この教育予算カットに抗議する一つの提案として、カスティージャ・ラ・ラマンチャ大学の学生や教授たちが授業を教室ではなく、大学のあるシウダッ・レアル市のピラール広場に写した。

そして来週火曜日にベルト氏の弟、ファン・パブロ・ベルト教授が広場で授業を行うことになった。

「この提案は有益なものとなるだろう。そして僅かではあるが、学生達に希望や期待を引き起こさせ、教育と言う仕事が、社会の将来を左右する最も重要な仕事であると言う事を公にする手助けになるだろう。」と彼は言っている。

「自分の納得のいかない事は、特定の政治や個人的立場に対して反対する権利が当然ある」兄弟ではありながら教育予算カットには妥協できない姿勢を、他のコメント等でも強く示している。

「確かに緊縮経済が必要かもしれないが、社会の将来に影響を及ぼす様な予算カットではなく、スキャンダルになるほどの無駄使いをカットすれば良い。」ここで言うスキャンダルとは≪銀行の取締役の膨大な給与や幹部の年金制度≫を指している。

カスティージャ・ラ・ラマンチャ大学では去年、この予算カットの影響で、200人以上の教員が解雇された上、1000人もの学生が奨学金の停止で学業を手放さざるを得なくなってしまった

興味のある方は、11時から12時広場に行くと、ベルト先生の≪教育とシチズンシップ≫の授業が見学できる。



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