2014-12-31

スペイン今年の漢字

今月12日に発表された今年の漢字、≪税≫。

21%も消費税に取られるスペインから見れば、≪税≫の一文字に託された日本の2014年がパラダイスに見えてくる。

そこで今年最後のブログに至って、この≪今年の漢字/スペイン編≫を私なりに考えてみた。


慢性化してしまった失業問題、立ち退き問題、教育、医療予算カット問題などのニュースは比較的少なかったような一年だった。

ただ、こういった国民へのしわ寄せの原因を作った、政治家、企業家、有名人、またはその家族等の汚職事件の発覚が毎日の様に取り沙汰された。

長年横行してきた政治家と企業の癒着が、ある意味で公となり、それに対して国民が何らかの反応を見せ始めた年でもあった。

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そのひとつは、例えば今年立党したばかりの≪ポデモス党≫の急成長。これまでスペインの政権を握って来た2大政党が今まさにその≪美味しさ≫を逃そうとしている。

また、2大政党の一つ≪PSOE党≫のリーダーは、42歳の若手ペドロ・サンチェス氏にバトンタッチされた。総選挙に向けて左派の≪イスキエルダ・ウニーダ党≫も新しい代表者の党内選挙を予定している。こちらも有力候補者は若手29歳のアルベルト・ガルソン氏だ。

来年2015年末の総選挙に向け、各党ともこれまでにない戦略を繰り広げることになるだろう。

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2014年は新しい国王が誕生した。来年47歳になるフェリッペ6世国王はレティシア王妃と共に、王室に新たな旋風を巻き起こそうとしている。フェリッペ6世国王の姉クリスティーナとその夫イニャキ・ウルダンガリンが絡んだ汚職事件をはじめ、前スペイン国王の公私にわたるスキャンダルでガタ落ちだった国民の支持も、どうにか回復の兆しを見せている。

今年はこれまでの記録を塗り替える程の観光客がスペインにやって来た。観光業界にとっては大変良い年だった。果たしてこのスペイン人気、来年も続くだろうか。

さて、2014年のスペインスポーツ界はどうだっただろうか。

サッカーW杯の敗北。バスケットボールもW杯準々決勝でフランスに負けてしまった。今年こそはとの期待に全く応えられなかったF1フェルナンド・アロンソ。

しかしながら、スポーツ界女子は素晴らしかった。水泳のミレイア・ベルモンテ。今年だけでも10のメダルを獲得している。12月上旬にカタール・ドーハで開かれた≪世界短水路選手権≫では、4つの金メダル獲得と2つの世界記録を出している。

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カロリーナ・マリン。コペンハーゲンで開かれた≪世界バトミントン選手権大会≫女子シングルスでは、何とあのバトミントン大国中国の、リー・シュールイ選手を破って、スペイン人としては初めての世界チャンピオンとなった。

2014年はスペインを代表する人達を失った。政界では何と言っても、アドルフォ・スアレス氏だろう。フランコ死後、民主化が進むスペインでスアレス氏の首相としての業績は歴史に残るものとなった。サッカ―に於いて、スペインナショナルチームがブレイクしたのは、ルイス・アラゴネス氏、この人のお蔭と言っても過言ではないだろう。

ルイス・アラゴネス氏がスペインサッカーの父である様に、世界中が認めるスパニッシュ・ギターの父、パコ・デ・ルシア氏もまたこの世を去った。2014年2月はこの偉大な2人、続いて3月はスアレス氏と不幸が続いた。

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さて話は一転して、私がこの≪兆≫をスペインの2014年の漢字に選んだ理由は、兎にも角にも2015年に向かって何かが動いている、変化していると感じるからだ。そして、≪兆し≫となって2015年に期待する気持ちがあるからだ。悪は裁かれる時がやって来る。2015年は今年発覚した汚職事件解決に期待が寄せられる年になるだろう。

政府に見える、そうであって欲しいスペインと、私に見える現実のスペイン。その差は、日本の8%の消費税とスペインの21%の消費税ほどの差がある。年末によく聞いた政府の「2015年は今までの努力が実り、スペインに景気回復がやって来る」という言葉を純粋に信じたい。




今年もブログを読んで頂きありがとうございました。
来年も皆さんに楽しくスペインの時事をお伝えできる様に頑張ります。

幸せな2015年をお迎えください。


2014-12-26

お帰り~。この日を待ってました。

アトレティコ・デ・マドリッドファンにとって、否スペインサッカーファンにとって、この上ないクリスマスプレゼントが送られることになった。

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そう、あのフェルナンド・トーレスがアトレティコに戻ってくるのだ!

今シーズンからACミランで活躍中の彼は、こちらも今シーズン、アトレティコに移籍してきたばかりの、未だに試合には出場していないアレッシオ・チェルチ選手のミランへの移籍の決定を待ったいる状態だ。

そして私達も待っている。

彼は少年時代からアトレティコに所属。アトレティコで育った彼は、2001年にデビュー。2002年からプリメラ・ディヴィシオンに昇格したアトレティコで活躍し始める。

そんなチームでの活躍と同時に、スペイン代表チームの一員としての活躍も大いに彼の知名度を上げたのだった。

フェルナンド・トーレスがリヴァプールに移籍したのは2007年のことだ。

しかし、スペイン人にとってフェルナンド・トーレスは、結果的には海外チームに7年間在籍していたにも拘らず、やはりアトレティコ・デ・マドリッドのスターとしていつも私たちの記憶に残っている。

フェルナンド・トーレスと言えば、アトレティコ・デ・マドリッド。

30歳にして古巣に戻ってくる彼を、アトレティコファンでない私も大歓迎だ。

これは私が大好きな、彼がリヴァプールに移籍以後に出演した≪PEPSI≫のCM。



2014-12-22

ホッと出来ないクリスマス。クリスティーナの場合

略4年の歳月を費やして調査されてきた≪Caso Noos≫事件。横領、詐欺、背任、偽造、マネーロンダリング等の犯罪を扱った事件。前スペイン国王娘婿=イニャキ・ウルダンガリンが主犯格の一人ともあって、前代未聞の大スキャンダルを生んだ。

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そして、それらの一連の事件から、イニャキ・ウルダンガリンの妻、つまり前スペイン国王の娘、現スペイン国王フェリッペ6世の姉=クリスティーナ・デ・ボルボンにまで調査の手が入ったのは今年になって間もない頃だった。

そしてようやく、今日この事件の担当判事は、クリスティーナ・デ・ボルボンを被告人として裁判に出廷するよう判決を下した。夫の不正行為協力者としての容疑者として。

判事が容疑者全員に言い渡した保釈金は合計6千135ユーロにもなる。その中ウルダンガリンは1千470万ユーロ、クリスティーナは270万ユーロ。僅か20日の中に支払わなければならない。

今日の判事の決定に、弁護士側がどう動くか?彼女の裁判行は回避されるのか?

クリスマスも近いのにお忙しい事で……

2014-12-19

狙われたポプラル党本部

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今朝7時頃、マドリッド・ポプラル党本部に、プロパンガス2つと簡単な爆発装置を積んだ乗用車が突っ込んだ!

車は玄関口を壊し内部まで突っ込んだが、幸い爆発はせず、犯人を含め怪我人など出ていない模様。

犯行に及んだのは、アラゴン州テルエルに住む37歳の男性。警察に捕まえられた彼は、「全てを失った」と語った。

犯人は今年5月から失業中。10年程前から鬱病エピソードを患っている。

注目したいのは、この事件のニュースコメント欄には、ポプラル党への批判的コメントと犯人への同情的コメントが多いことだ。

この事件は≪やり過ぎ≫的部分を除けば、現在スペイン人の多くが抱えている問題の爆発に過ぎない。いつかこう言った事件が起こり得ることは、時間の問題だったのも知れない。

2014-12-18

サッカー辞めても、何かで食べていけますな♪

20日土曜日、モロッコ・マラケシュで≪FIFA クラブワールドカップ≫決勝戦を迎えるレアル・マドリッド。対戦相手はアルゼンチンのCAサン・ロレンソだ。

今のところ負け知らずのレアル・マドリッド。ヴィクトリアの記録を更新中だ。

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今シーズンは、ゴールキーパーにコスタリカのスター選手ケイラ―・ナバス選手を迎え入れたが、アンチェロッティ監督の信頼は再びイーケル・カシージャスをスタメンに戻らせた。

スペインサッカー代表チームに於いては、同世代の同僚が続々と代表チームから退く中、イーケルはここでもまたデル・ボスケ監督の信頼に大いに応えるべく、その座を若手選手に譲っていない。

イーケルのどこがそんなに凄いのか!

凄いと言えば、彼の意外な一面が今話題になっている。

なんと!彼は彼の出場した試合ならば、彼曰く98%は覚えているというのだ!

このビデオはそのデモンストレーション。

チームの一人が携帯を手にイーケルに○○年○月○日、対○○、対戦地などを言うと、見事にイーケルは○対○と答えることが出来る。否、それだけではなく、誰がゴールを決めただのの詳細まで返ってくる有様。



と言うわけで、興味津々。一体どれ程の試合に出場したのか≪Wikipedia≫で調べたところ、レアルのキーパーとしての出場回数は681回。スペイン代表としては156回。合計837回出場したことになる。

こんな才能があったとは!

サッカー辞めても、何かで食べていけますな♪


2014-12-13

緊縮財政中の贅沢

カスティージャ・ラ・マンチャ州の、人口が14000人に満たないソクエジャモス村に、先日≪博物館 ワインの塔≫がオープンした。

ワインを通じてこの地域の観光向上に役立てようとの狙いがある様だ。

約3百万ユーロが費やされたと伝えられるこの博物館。博物館によって生み出された雇用人数はたったの一人。

ワインファンにはたまらない観光地になるのかどうか、いささか眉唾物に見えるのはワインファンでない私だけだろうか?

また、カスティージャ・ラ・マンチャ州にそんな博物館を建てるという贅沢が何故出来たのか?

話は今年に入って間もない頃、つまり1年程前、カスティージャ・ラ・マンチャ州政府は節約対策の一環として21の市町村の夜間緊急医療施設を閉鎖したのだ。これによって凡そ10万人もの人々が夜間の緊急時には遠いところでは約50キロメートルの移動を余儀なくされることとなった。

更に付け加えて言うならば、夜間緊急医療機関とは言うものの、21のうち10施設については、平日は15時まで、そして週末は完全に閉鎖。残りの11施設に関しては平日は緊急の場合20時まで、週末は閉鎖されないと言う設定だ。

過疎化の進む村や小さな市ではお年寄りも多く、この対策は当時非常な物議を醸した。政府は利用者が殆どいない状況に対し、夜間医療機関を維持するコスト削減を実行したのであった。

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州政府にとってこう言ったコスト削減政策は、先日オープンした博物館とは全く違った次元で検討されていたとしか考えられない。

緊縮財政中の、カスティージャ・ラ・マンチャ州首相、マリア・ドローレス・コスペダル氏のちょっとした贅沢だったのか?



2014-12-12

大爆笑!≪スペインは南のドイツ≫

政府によると、どうもこの国のクライシスはもう過去のことになってしまった様だ。

数値的に言うならば、特に今年2013年はマクロ経済の進展が見られ、ヨーロッパの他の国々より経済的には成長したのは確かだが、その結果は未だスペイン人の生活には反映していないのが現実の様に思われる。

それでも政府は、マリアノ・ラホイ首相の言葉を借りるならば、「クライシスはもう過去の出来事」だと考えている。

また、欧州議会におけるポプラル党スポークスマンのポンズ氏などは、「ヨーロッパの他諸国に於いては、スペインは今や南のドイツだ」などと真面目な顔で言っていた。我が家では大爆笑!だった。

5人に2人のスペイン人が貧困やその危機にさらされている現状。またクライシスが始まってから著しく増えた貧富の差。これはもうアメリカと肩を並べる程だ。

この様な政府の素晴らしい現状と未だにその素晴らしさの恩恵を受けていない国民の現状が、まさに今のスペインの現状なのだろう。

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さて、政府の現状ではなく、国民の現状が現状なだけに、またクリスマスと子供たちの冬休みをふまえ、今年の夏休み同様食事のとれない子供達の為に学校給食を無料提供する動きが各地で検討されている中、マドリッドではこれに賛同しない県長イグナシオ・ゴンサレス氏がこんな発言をしで波紋を呼んでいる。

「マドリッドでは子供の栄養失調は問題ではない。栄養失調と言うのは嘘だ!マドリッド県の子供達が抱えている栄養不良のメインリスクは肥満である」

ここにもまた政府にしか見えない現状と、国民にしか体験できない現状が浮き彫りになった。


2014-11-28

トマティーナにも汚職の影が!


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日本の方にもお馴染の夏のスペインのお祭り、≪トマティーナ≫。

毎年8月の最後の水曜日に、バレンシア県のブニョール市で行われるトマトを投げ合うお祭りに、10ユーロの参加費が必要となったのは今から1年前、2013年のことだ。

実は当時の参加チケットの販売管理に関して、その管理会社との間に不正行為があったとしてブニョール市の市長が起訴された。

報告によると、市はその販売収益の15%のコミッションを受け取っていた模様。この月曜、市長は被告をして証言を求められる予定だ。

ちなみに昨日、現政権ポプラル党が≪汚職防止政策案≫を発表したばかりだ。今頃!と言いたいが……




2014-11-26

マドリッドに≪世界最大級のショッピングセンター≫が!

スペインでデパートと言えば、≪エル・コルテ・イングレス≫!

日本と違って、あれやこれやとデパートがない。とは言え、≪エル・コルテ・イングレス≫デパートは至る所にある。

同じ通りに何件も、商品の取り扱い分野こそ違うものの、≪エル・コルテ・イングレス≫が並んで立っている所も少なくない。

さてこのデパート、88店舗のうち86店舗をスペイン本土に構え、2店舗をポルトガルに持つ。

その一つ、マドリッド・カステジャーナ道りに面する≪エル・コルテ・イングレス≫が、隣接する13000㎡の土地を落札。店舗拡大によって≪世界最大級のショッピングセンター≫を目指すらしい。

そんなスケールのデカいニュースを読んでいる傍らにこんなニュースが目に入った。

マドリッドだけで、約3000人のホームレスが存在するというニュースだ。この数字は去年に比べると20%も増加している。

これからの季節、マドリッドの寒さは厳しい。市役所は例年の様に、ホームレスの人達が寝泊まりできる施設の提供を昨日から始めた。2015年3月までそのキャンぺーンは続けられる予定だ。

しかしながら収容施設のベッドの数が足りない。

約3000人のホームレスに対して、用意されるベッド数は約2000。1000人はどうなるのだ!

とは言え、以前にこんなコメントも聞いたことがある。

ホームレスの中にはそういった施設の利用を望んでいない人も少なくないというのだ。理由は、施設によって違う規則や、時間規制など。ホームレスならではの自由が無くなるという発想からだろうか。


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2014-11-22

もうニュースにさえならない≪立ち退き≫の現状

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スペインに於いて立ち退きは、今や話題にもならない日常茶飯事のことになってしまった様だ。

既に今年の上半期だけで、26500以上の家庭がその対象となり家を失った。

それでも、その非情な性質によって、或は人情的要素が加わった時、ニュースとなることがある。

先日もまた一人の老人が立ち退きの対象となった。85歳のカルメンさん。

息子さんの借金の為、ご自分の家を担保に入れた。借金は返されず、家は貸金業者の手に。
立ち退き処分の判決を一か月遅らせることが出来たが、それでもその日がやって来た。

いつもの様に≪立ち退き反対≫を応援する活動家たちと警察がカルメンさんの家を取り囲む。

僅かな年金で、彼女はその残された人生をどのように生きるのだろうか。

しかし、彼女の場合は幸運だった。

立ち退きとなった家はマドリッド・ヴァジェカス区にある。それが功を奏したのだ。

ヴァジェカス区には、現在スペインサッカー・リーグ、プリメラ・ディヴィシオンで活躍する、サッカークラブ≪ラジョ・ヴァジェカーノ≫がある。

この事態を知ったこのチームの監督、パコ・へメス氏が援助の手お差し伸べたのだ。

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「私たちは、この事態を黙って見ていることは出来ません。私だけでなく、チーム全員が彼女を援助したいと思います。私たちのできる範囲で、カルメンさんが今後生活できる場所が見つかる様に」

「私はカルメンさんを援助できることが出来て嬉しいです。出来ることならもっと大勢の方を支援できればいいのだが、それは不可能です。この件は、カルメンさんが自分たちの地域の人だっただけに、見過ごすことは出来なかった」とへメス氏は語った。




2014-11-21

宝くじのCMに見るスペインの現状

昨日、ポプラル党が政権を握ってから3年目が経った。

選挙まで残すとこあと1年。

来年の選挙に向けて、この3年の間に、≪圧倒的な過半数を得た前回の選挙≫のお蔭で実行できた、≪公約を無視した≫政治対策や経済対策に少しは歯止めをかけることになるだろう。

何故なら、国民に≪良いところ≫を見せなければならないからだ。

この3年間は汚職に始まり、未だにこれでもかと言う程汚職関係、脱税関係のニュースで世間を騒がせている。これはポプラル党に限った事ではない!

この3年で、貧富の差が尋常でないほど拡大した。クライシスの影響で、今スペインは今までに經驗したことの無いほどの貧富の差に直面している。

今年の経済成長は、ヨーロッパに於いては、フランス、イタリア、そしてあのドイツよりも良かったと自慢気に言うが、どん底にいたのだからいくら成長したからと言っても、国民の生活に於いて実感できるほどのものではない。

失業率を減らす為にありとあらゆる対策をとったが、結局のところ、それは賃金の安い、不安定な職業を増やすだけの結果となった。

こうした一連の不満材料が、立党僅か1年足らずの≪PODEMOS党≫の人気を裏付けている。

さて、この時期になると、日本でいう≪年末ジャンボ宝くじ≫に匹敵する≪La Loteria de Navidad =クリスマス宝くじ≫がそろそろ人々の間で騒がれ始める。

≪宝くじ≫のコマーシャルも始まる。

しかしながら、今年のコマーシャルは一味違う。

コマーシャルのストーリーは大体こんなもんだ。

宝くじ抽選会の一週間前、ある男性がいつもの様に行きつけのBarに入る。店のオヤジは毎年の様にその男性に宝くじを購入するかどうか尋ねる。
しかし、その男性は「また、今度」と返事をする。
抽選会当日、そのBarでは大勢の人が盛りに盛り上がっている。Barで買った宝くじが当たったのだ。
男性は今年は宝くじを買わなかった(買えなかった)と言う無念の思いを胸に、Barに行く。
男性は店のオヤジを祝福し、コーヒーを一杯頼んだ。
店内に溢れる喜びの歓喜。男性は「勘定」を頼む。
「21ユーロ」。
たった一杯のコーヒーがと不思議に思う男性に店のオヤジは、「コーヒー1ユーロとこれ」と当選番号の宝くじ1枚が入った封筒を渡す。

これが今年のそのビデオ。


比べて見て下さい。これが昨年のコマーシャル。


2014-11-19

2時間のタイムリミット

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先日、息子と買い物に出かけた。

息子と買い物に行くのは、大概彼の服や靴などを買いに行く時だけだ。

そして私達の間で頑なに守られるタイムリミットがある。2時間。

移動と買い物含めて約2時間が、私達が楽しく買い物出来る時間なのだ。それを過ぎると険悪な雰囲気になる。

日本でいう高校3年になる彼は、丁度その日友達から一緒に服を買いに行くお誘いがあったのだが、私は彼のファッション感覚に合ったものを探してくれるという、全くもって無責任な理由から、それを振り切り私とショッピングをすることにしたらしい。

それに彼は私とショッピングに行くのが楽しいというのだ。2時間ほどなら……

その年齢の子供が着る服のメーカーは大概決まっている。そして誰ともダブらない様にしたいという彼の希望は悉く難しい。なるほど、友達と行かなかった訳がそこにあったのか……

この店も、あの店も、どれもこれもクラスメ-トが着ている、或は似たのを着ているとのことで、なかなか買ってくれない。

それでも2時間なら、おしゃべりしたり、服や店の、或いは店員の悪口を言っては笑いと、なかなか楽しいのだ。

しかし、何一つ買わないまま限界の時間が迫ってくる。

彼は段々もう疲れたと言わんばかりの態度になる。私はもういい加減に決めて!と言わんばかりの態度をとる。

結局最後の最後になって、靴とトレーナーを買った。

何とか2時間で終わりました。

が……

靴は大変気に入っている。その靴は制限時間ギリギリで私がセール商品の中から見つけ出した、まあ言えば私のお手柄商品だった。息子一人では絶対に見つけ出せなかっただろうと確信している。

問題はトレーナー。

お店で既に試着していたので、帰宅して値札をとった後のことだ。

「えっ、こんなところにこんなロゴ入ってたん?」と息子は片方の袖一面に書かれてあるロゴについて、目が点になる様なコメントをした。

肩から袖まで大きくロゴが付いている。見てなかったん!自分試着したやろ?!

息子:「返品できるかな?」

私:「でけへん!」

そんなこんなで、私一人次の日に買い物に行った。彼はもう≪全てお任せモード≫に設定済み。

セーターとトレーナーを買ってきた。サイズもピッタリ。好みもピッタリ。早速彼は次の日にそのトレーナーを学校に着て行った。

もうこれから一人で行こ!






2014-11-10

カタルーニャ 長年の思いが今!

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カタルーニャ独立を求めて行われるはずだった住民投票が、中央政府の法的処置により違法とみなされ、住民投票から、全く法的な意味を持たない住民独立意識調査的なものとなってしまったにも拘らず、昨日11月9日、2百3千万人以上の人がカタルーニャ独立是非を問う投票型調査に参加した。

そのうち80%の人が独立に賛成している。

長蛇の列が会場となった学校などを取り巻く。ある会場では5時間待ちの所まであった様だ。また海外からも投票が出来た。

投票できることに感極まって涙を見せる人まで出た。バルサの監督だったペップ・グアルディオラ氏もわざわざドイツからカタルーニャに帰国して投票に参加した。

この投票は今日もまだ続いている。

カタルーニャ独立是非に参加できる有権者数は凡そ5百4千万人。

今のところ半数にも満たない投票率だ。当然この投票型調査に意味を持たない人は足を運ばないだろうし、本当にカタルーニャの独立是非を知る為にはこの方法では正確には把握できない。

しかしながらカタルーニャ政府の世論調査によると、丁度現政権ポプラル党が政権の座就いた2011-12年頃から急激な勢いで、カタルーニャをスペインから独立した国として位置付けたいを考える人が増えているようだ。そして増え続けている。

ここ10年ほどのこの調査結果では、これまで自治体、連邦国家としての位置付けを支持してきた人たちが独立を望む人より多かったが、この2011-12年を境に下降し始め、それとは逆に独立への支持者数が急激な伸びを見せている。(グラフにするとペケポンX状態)

この投票型調査結果がカタルーニャ、スペインにどの様な道を開くのか。これからの中央政府とカタルーニャ政府マス首相との駆け引きに注目したい。







2014-11-06

≪TU≫で呼んで!

今年6月に新しいスペイン国王が誕生した。

フェリッペ6世国王とレティシア王妃。40代のこの若い国王夫妻は、これまでの王室の伝統を変えようとしている。もっと国民に近い存在でありたいと考えている様だ。

ご存知の方も多いと思うが、レティシア王妃は王室には珍しく離婚歴のある女性だ。結婚前はジャーナリスト、ニュースの女子アナとして活躍していた女性である。

フェリッペ王子(当時)との婚約後は王室の人間として相応しい様に教育されたのだろうが、それでも彼女のこれまの王室になかった雰囲気は新鮮でステキだ。

その彼女が、最近こんな提案を王室に仕える人々に出した。

スペイン語には相手を呼ぶ、英語に当たる≪YOU≫には二通りの言い方がある。≪TU≫と≪USTED≫だ。

≪TU≫は親しい間柄で使われ、≪USTED≫は初対面の場合(大人に対して)や、目上の人、それほど親しくない人などに使われる。

勿論、王室で働く人々は王や王妃に≪USTED≫を使うのだが、彼女はこれを止めて≪TU≫で呼んでほしいと提案したのだ。

これはもっと身近に、親しみを込めて付き合いたいという彼女の新しい王室モデルへの第一歩なのだ。

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ちなみに彼女はローコスト服愛用者としても有名だ。≪MANGO≫をはじめとするローコストブランドの洋服で登場することもよくある。それも同じ服を何度も着こなしている。数年前に着用したジャケットでまたお目見えなんてこともよくある。

前王室家族が引き起こしたイメージダウンを、新しい王室モデルでもって巻き返すことができるだろうか。


2014-11-05

変化の欲しいスペイン

前回のブログで紹介した汚職事件で、政界に大きな変化が現れはじめた。

スペイン社会研究センタ-の11月5日付けの調査によると、≪明日、選挙があったとしたらどの政党に投票しますか?≫と言う質問に対して、これまでスペインの政権を握って来たスペインニ政党、ポプラル党やスペイン社会労働党を抜いて、未だ立党から1年にもならない≪ポデモス党≫が第一位となったのだ。

このデーターも含め、他の質問との総合結果は、支持率の激減にありながらも第一位、二位を維持するポプラル党、スペイン社会労働党に対して、≪ポデモス党≫はスペイン政界の第三勢力の位置を確実に手に入れた様だ。

その支持率の急成長がこれまた凄い!

それはこの党が未だ政界にお目見えしたことがなく、それが故に、国民の怒りを買う様な汚職とは今のところ全く無関係の存在だからだろうか。

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≪ポデモス党≫は完全な左派である。党のリーダーは大学で政治学を教えているパブロ・イグレシアス氏だ。

36歳とまだ若いこの教授率いる≪ポデモス党≫の支持は比較的若い世代の人が多い。

それとは逆に、予算カットであらゆる面で負担を負うことになった高齢者は、不満はあるもののこれまでの二大政党への支持から離れられない様だ。

これまで第三勢力とされてきた左派のイスキエルダ・ウニーダ党から離れ≪ポデモス党≫へ、中道左派のスペイン社会労働党から離れ≪ポデモス党≫へと流れる人、或は中道右派のポプラル党からでさえ≪ポデモス党≫へと支持を変える人も出てきている。

何かがおかしい。政界がおかしい。社会がおかしい。クライシスが始まってから貧富の差が超著しくなったスペインで、国民は政治経験のない≪ポデモス党≫に期待している。





2014-10-28

汚職生産システム

毎日の様に汚職事件が発覚するスペイン。もう日常茶飯事なだけあって、スペイン社会が如何に汚職によって成り立ってきたのか、長年にわたって政治家、銀行や企業の間に培われて来た汚職システムが浮き彫りになってきている。

昨日は、主にマドリッドをはじめ、ムルシア、レオン、バレンシアなどの市や県が、公共工事やサービスの入札時にリべートを受けていたという容疑で、計51人が逮捕された。

リべートの額は凡そ2億5千万ユーロと伝えられている。

次から次へと発覚するが、どうにかこうにか抜け道を探し出す容疑者たち。

それは有力な人物ほど保護されるといった、ここにも何がしか腑に落ちないシステムが根付いている様な気がしてならない。

例えば、昨年話題の人物となった現スペイン国王の親族、イニャキ・ウルダンガリンはいつになれば裁かれるのだろうか?

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話は変わって、こちらも家族ぐるみで汚職スキャンダルに関わっている、カタルーニャ州政府首相を23年間務めたジョルディ・プジョル一家。

最近では、この一家の末息子も脱税やマネーロンダリングで警察の手が入った。

実はこの末息子オレゲールは、パソコンの証拠隠滅を携帯から行ったのだ。もうこれはスパイ映画でも見ている様だ。


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日本にはやくざが、イタリアにはマフィアが、そしてスペインには政治家が!と言われるようになるのも時間の問題かも知れない。



2014-10-24

エボラ熱とコカイン密輸

一週間前、マドリッド・バラッハス空港でナイジェリア人の男性が死亡した。

一週間前と言えば、ちょうどエボラ熱スペイン国内初感染者のテレサさんが病気の峠を迎えていた頃だ。情報不足や感染に関しての対応の悪さなどで、国民が≪エボラ熱≫に対して不安を隠せない頃だった。

彼はまさにそんなスペインの≪エボラ熱≫に対するヒステリックなほどの警戒態勢の犠牲となったのだ。

トルコからやって来たこの男性は、バラッハス空港に到着した後、税関を通ったすぐ後に震えながら倒れた。

空港側は直ぐに、何の疑いもなく≪エボラ熱警報≫を出す。

しかしながら、空港に≪エボラ熱対応医療チーム≫が駆け付けたのはその約50分後。その間、誰一人彼に近つ゛く者はなく、何の手当ても受けることなく彼はその場で息を引き取った。

実際のところ、このナイジェリア男性はコカインを密輸する為、胃の中に隠し持っていたコカイン入りのボールが壊れた為にそういった症状を訴えたのだった。

この男性がもしその時点で直ぐに胃の中のコカイン入りボールを摘出する手術を受けていれば、命を落すには至らなかった様だ。

今更ながらに、どうして各国の人が行き交う様な空港に≪エボラ熱対応医療チーム≫が配備されていなかったのかと疑問に思う。

この一例は、これから増々増えるであろう≪エボラ熱≫に対する警戒の重要さとその盲点を示した事故となってしまった。



2014-10-21

日本治療薬の効果……かも

今月初め、エボラ熱感染で入院していたテレサさんが、今日4度目の検査の結果、エボラ熱から完全に回復したという喜ばしいニュースがあった。

テレサさんと直接接触があった為、病院内で隔離されていたテレサさんのご主人をはじめとする15名も、疑わしい症状が出なかった為、早い人で27日か28日に退院が予定されている。

今後テレサさんも特別隔離部屋から、その15名が隔離されている病室へと移動することになる。完全な回復に向けてそこで2~3週間入院生活が続けられる。

彼女の場合、治療には2つの実験的薬が同時に使用された。一説にはその一つは日本製の薬と報じられている。しかしながら、それぞれの薬がどれだけの功を奏したのか、或はどの薬が最も有効だったかは今のところ断定できない状況だ。


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2014-10-18

セグンダ・ディヴィシオン6チームとセグンダ・ディヴィシオンB6チーム

先日≪サッカー・スペイン国王杯≫のベスト16の抽選会が行われた。

32チーム中、6チームがセグンダ・ディヴィシオン、6チームがセグンダ・ディヴィシオンBと、強豪が出揃う中奮闘している。



今回の抽選では、ベスト16戦で、セグンダ・ディヴィシオンBのウエスカがバルサと、同じくセグンダ・ディヴィシオンBのコルネジャがレアル・マドリッドと、これまたセグンダ・ディヴィシオンBのオスピタレッがアトレティコ・デ・マドリッドと対戦。

多くの人が予想するような結果となれば、既に準々決勝でレアル・マドリッドとアトレティコ・デ・マドリッドのデルビー戦が予想され、準決勝ではその勝者がバルサと対戦することになる。

上の表の左側には、今シーズン、リーグ戦で調子の良い、バレンシアやセヴィージャ、或は≪スペイン国王杯≫に既に23回優勝している(これは26回優勝のバルサに次ぐ第2位、レアル・マドリッドは第3位19回優勝している)アスレティック・ビルバオなどの強豪が揃っている。

≪スペイン国王杯≫の見どころは、強豪同士の対戦は勿論のことだが、やはりセグンダ・ディヴィシオンやそのBのカテゴリーのチームが、チーム予算が桁違の強豪チームにどこまで食い下がるがだ。

頑張れ!ウエスカ、コルネジャ、オスピタレッ、アルコジャーノ、カディス、オヴィエド。

頑張れ!サバデル、アラヴェス、アルバセーテ、ラス・パルマス、ベティス、ヴァジャドリッ。

応援してます!!


2014-10-17

スペイン、エボラ熱感染 続き…2

エボラ熱感染の検査結果が待たれていた、リベリアから帰国した宣教師とシエラレオネから帰国した赤十字社のボランティア看護師が、どちらも第一次検査に陰性反応を示したと発表された。

72時間後に行われる第二検査によって、完全にエボラウイルスに侵されていないことを確認する方針だ。



スペイン、エボラ熱感染 続き……

エボラ熱感染の疑いで昨日病院に搬送されたのは、マドリッド3名、テネリフェ3名の、計6人となった。

昨日の時点でお伝えした、感染可能率の低いカテゴリーに属していた人、パリ発の飛行機でエボラ熱の症状らしき震えや熱が出たナイジェリア人については、第一次感染検査の結果、陰性反応を示したと発表があった。

第二次検査は、72時間後に行われなければならず、それまでは指定病院で隔離されている。

今月11日にリベリアから帰国していた宣教師も高熱の為、指定病院で隔離、検査待ちだ。この宣教師の場合は、他の既にエボラ熱で死去した宣教師兼医師とは違い、直接エボラ熱患者とは接触していなかったようだ。

また、昨日はカナリア諸島のテネリフェで、感染の疑いが持たれている3人が病院搬送、隔離された。

そのうちの一人は、数日前シエラレオネから帰国した、赤十字社の看護師として働いていた男性だ。彼は、直接エボラ熱患者との接触があったころから、感染度の高いカテゴリーに位置付けられていた。昨日熱やのどの痛みを訴えた為、テネリフェの指定病院に隔離され、検査結果待ちとなっている。

またこの男性の同居人2人も、症状がないものの念の為、病院に入院。

国民の不安が一挙に高まった一日であった。

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2014-10-16

エボラ熱感染 第三のケース

今日は朝から、エボラウイルスに感染した可能性がある為、エボラ熱対応特定病院に2名が搬送された。

一人は比較的感染の可能性が低いと見られていた、エボラ熱感染患者テレサさんと何らかの形でコンタクトがあった人だ。

もう一人は、パリ発の飛行機に乗客として乗っていたナイジェリア人。機内で震えや熱と言った症状が出た。

更に今日はもう一人、エボラ熱感染の疑いで同病院に搬送された人がいる。

リベリアから今月11日にスペインに帰国した宣教師である。彼の主な症状は高熱だ。

3人はエボラ熱感染確認の検査を受け、今日中にも結果が出る模様。

エボラ熱感染 10月16日

エボラ熱症状が出てから峠と見られる15日が経った今、スペイン国内初感染患者テレサさんは、重症には変わりないものの、僅かながら徐々に回復の兆しを見せている。

血液内のエボラウイルスの数は日に日に減少。医師や看護師と僅かながらではあるが会話ができ、彼らが働きやすいように自ら動くなどの協力的行動もとれるほどになっている。

現在彼女の他に、テレサさんのご主人、テレサさんを診た医師等、彼女と直接的なコンタクトがあった為、感染率が非常に高い14名の人々は病院内に隔離されている。その他、彼女と何らかの形でコンタクトがあり、比較的感染率が少ないとされいる78名については、毎日2度熱を測って病院と連絡を取り合うという形でコントロールされている。

しかし、今日この比較的感染可能性の低いカテゴリーの一人が37.7度の熱が出たことでテレサさんと同じ病院に搬送された。熱以外の異常は確認されていない。

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また今朝は、9時35分パリ発のエール・フランス機がマドリッド・バラッハス空港で乗務員と156名の乗客を乗せたまま、エボラ熱感染防止緊急体制の為足止めされている。

この飛行機に乗っていたナイジェリア人乗客が、震えや熱などの症状を訴えたからだ。

エボラ熱とは確定できていないが、テレサさんの感染以来、対応症状の基準が今までより低くなった為エボラ熱対応プロトコルに従って、一刻も早く病院に搬送される模様だ。




2014-10-08

いつもの様に杜撰な状況 エボラ熱の場合

スペイン国内初のエボラ熱感染患者、テレサ・ロメロさんの飼い犬が、今日殺処分された。

今日は朝から、彼女の住むピソの入り口には、警察、衛生局のスタッフ、獣医、メディア、そして動物殺処分に反対する人々でごった返しだった。

その処分については、エボラ熱感染の可能性がある為監視下に置かれている彼女のご主人が、携帯からソーシャル・メディアで多くの人々に殺処分の反対を呼び掛けた。

この呼びかけは海外でもニュースとして取り上げられる程だったが、残念ながらその甲斐もなく処分されてしまった。

ただ実際のところ、エボラ熱の、犬の様な大きさの動物への感染に関しては今のところ全く情報が無いらしい。感染しているかどうかの検査すらできないのが現実の様だ。

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さて、このニュースは飼い主であったテレサさんに伝わったかは分からないが、このニュースを知ったらさぞかし悲しみ、そしてどうしようもない怒りに襲われることだろう。

ただ、彼女を悲しませるニュースはこればかりではない!

今日、マドリッド州衛生局が、この一連のエボラ熱騒動の責任を彼女に向けたのだ!

その原因は、彼女が隔離された病室で関係者に、「もしかしたら、感染を防ぐ為の特別スーツ及び手袋を外す際に、手袋が顔に触ったかもしれない」と語ったからだ。

これをいいことに、マドリッド州衛生局は彼女の一連のこれまでの行動に疑問符を付け、彼女が熱に関して嘘をついていただの、熱が出始めた際、医師にエボラ熱感染患者に接したことを隠していただのと、彼女を犠牲者から引き摺り下ろし、責任者に仕立て上げる姿勢を見せた。

では、何処にそうする理由があったのか?と聞きたくなる。


そんな責任逃れ的な衛生局に対して、8月に初めてアフリカでエボラ熱に感染した宣教師医師がスペインに搬送された際、その受け入れ態勢が未だ整ってはいなかった、つまり不十分であったという報道もされている。

それは例えば、明日感染患者テレサさんを診察する予定の医師の話からも伺える。

「明日か明後日、私は彼女を診察することになっている。しかしながら誰にも感染防止のスーツの付け方を教えてもらっていない。私はまだ準備が出来ていない。これは私に限った事ではない。多くの私の同僚も同じだ。どうして我々にもっとエボラ熱への対応教育をしなかったのか?私たちよりもっと、もっとその病気に精通した医師が対応すべきではないのか?」

この医師の話によると、彼は今回のエボラ熱感染者診察に対して、僅か10分程の講習を受けただけだそうだ。スーツの付け方、脱ぎ方の実習も無く……

また、衛生局はマドリッド感染病指定病院に勤める職員に、≪感染防止特別スーツ≫に関して50時間の講習を行ったものの実地訓練は行っておらず、彼らが初めてそのスーツを手にしたのは正しく最初のスペイン人感染患者がアフリカから搬送されて来た時だった。

更に言うなら、その病院の看護士や看護助手らは、30分程の講習(スーツの練習のない)を受けただけと言っている。

全くもって準備不足だった、そして今も尚準備不足なことは、隠しがたい!

今は責任探しをしている場合ではなく、これ以上感染が拡大しないことに集中すべきではないのか!





2014-10-07

エボラ熱 スペイン国内感染 

スペイン国内で初めてのエボラ熱感染者が出た。

感染したのは、アフリカでエボラ熱に感染したスペイン人宣教師2名が(いずれもマドリッド感染病指定病院で手当ての甲斐なく死亡)、それぞれ8月そして9月にスペイン・マドリッドに手当の為、厳重体制で搬送されたの際、看護助手として働いていた40歳代の女性。

映画≪E.T≫の一場面を思い出させるほどの完全装備だった人に何が起こったのか?

彼女が最後に接した感染患者は、9月22日にシエラレオネでエボラ熱に感染した、内科及び熱帯地帯の医学に携わってきた70歳の宣教師、ガルシア・ヴィエッホ氏だ。残念ながら、ガルシア氏はスペイン搬送3日後亡くなっている。

衛生省の発表によると、感染した看護助手は9月30日に健康状態が悪くなったものの、10月5日まで医者には行かなかったとのことだ。

一方、あるスペイン有力新聞では、9月30日にエボラ熱の症状が出始めた為病院に行ったが、病院側は10月5日までエボラ熱と判定する為の検査をしなかったとしている。

いずれにせよ、彼女はマドリッドの感染病指定病院に搬送された。彼女のご主人はじめ、同僚等、約30名も監視下におかれている。また、ごく一般的な生活をしていた感染者と交流のあった者も調査中のようだ。

衛生省は、「どうして感染したのか今調査中だ。現在のところ原因が把握できていない」「患者の手当てに携わっている医療チームと国民の安全を保障するべく、最善の処置をとっている」という、こういう事態にはつきものの言葉で締めくくっている。

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話は変わって、息子の友人のお父さんが、今年の春からシエラレオネで建築家として出張中だ。

心配はないのだろうかと息子に聞くと、「先週末こっちに帰って来てて、X君(息子の友人)と一緒にショッピングを楽しんだらしい」とのこと。

そして息子はそのお家に先日友達数人とお泊り。

心配するべきなのだろうか?




2014-10-05

≪ゲーム・オブ・スローンズ≫の第5シリーズ in アルカサル

ユネスコの世界遺産に登録されているセビージャの≪アルカサル≫が、明日6日から今月末まで一部閉鎖される。

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HBOのテレビファンタジードラマシリーズ、あの≪ゲーム・オブ・スローンズ≫の第5シリーズの撮影が≪アルカサル≫を舞台に繰り広げられるからだ。

また、16日からはセビージャ県内のオスーナでも撮影が行われる。

オスーナは人口18000人ほどの町だ。そこに、撮影のスタッフ約350名、出演者、500名ほどのエキストラ等、総勢1000人を迎え入れることになる。

市は調整会議などを済ませ、受け入れ態勢を整えている。

≪アルカサル≫では主に、敷地内にある幾つかの≪庭園≫が使用され、最終的には≪ムデハル宮≫での撮影も取り組まれている。

≪アルカサル≫HPから地図付き撮影プランが見れるので参考にして下さい。

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2014-09-29

見えなければ綺麗と言う法則

スペインの歩道は、日本の歩道とは比較できないほど汚い。

朝方は街の清掃の人がきれいにしてくれているのにも拘らず、やはり汚い。

ましてや、店舗や家の清掃の際、必ずと言っていいほどその前の歩道までモップで綺麗に拭いている光景をよく見るのに……

紙屑、お菓子の袋、たばこの吸い殻(最近は少なくなったけど…)、缶、ビール瓶、この季節となると落ち葉…… そして犬の糞!

日本の様にゴミ箱が殆どない国の方が、至る所にゴミ箱のある国より綺麗と言うことは一体どういうことなのか?

スペイン人のごみに対する感覚は、根本から我々日本人とは違う。

今しがた道を歩いていたら、前に犬を連れたオヤジがいた。そのオヤジはまさに飼い犬の糞を拾っているところだった。

あ~、感心、感心。

と思った私は、その次に取ったそのオヤジの行動に目が ・ になった。

何を考えたのか、その糞の入っている紙はポイッと歩道と道路の境目の所に放り捨てたのだ。

目に付かなければ良いってもんじゃないでしょ!

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2014-09-28

カタルーニャ独立投票 カウントダウン


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カタルーニャの独立の是非を問う住民投票が11月9日に実施されることが、カタルーニャ自治政府内で可決したことを受けて、その準備が着々と進んでいる。

凡そ5,400,000人の16歳以上のカタルーニャ人と、カタルーニャに住む投票に参加希望の外国人(EU加盟国の場合は1年の住民登録、その他の国籍の場合は3年の住民登録証明が必要)によって、カタルーニャの将来は委ねられる。

カタルーニャ全土に設けられる投票場のほか、海外に住むカタルーニャ人の為に、ベルリン、ミラノ、パリ、上海、モントリオ-ル等に於いても投票可能となる。

投票用紙には、カタラン語、スペイン語、またアラン語の用紙も準備される予定だ。

また、バルセロナでは11月9日までの、カウントダウンタイマーまで設置された様だ。

2011年、ポプラル党が政権を握って以来、新しい政策を出すたびに増え続けるカタルーニャ独立を希望する人々。

政府はこの住民投票を法的に阻止する意向だが、現政権ポプラル党のカタルーニャ人の気持ちを逆撫でするようなスペインナショナリズム的政策にも今一度目を向けるべきではないだろうか。

更に言うなら、最初からカタルーニャ独立を支持する人たちに加え、中央政府がそれを抑えつけようとすればする程増えていく、住民投票の自由、将来を決める自由を求める人達の存在も、今回のカタルーニャ独立住民投票の勢いを盛り立てた要因であろう。





Rakuten 楽天のCMに起用されたシェフ

最近、楽天のCMを見た。

まだ拝見したことがなかったので… 早速見てみる!

HPのデザインが日本と違って、ややシンプル気味な気がするが、また一つネットショッピングの検索ページが増えたと個人的に喜んでいる。

この楽天のCMに起用されたのは、スペイン人シェフ、アルベルト・チコテと言う人物だ。

彼は昨年から始まった人気番組≪Top Chef≫と言う料理タレントショーの司会兼審査役としてその番組を盛り上げた。そして今年もまた、まさに今、第2回≪Top Chef≫が放送されているところだ。

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彼はこの番組の前に≪Pesadilla en la cocina 台所の悪夢≫という、イギリスやアメリカで放送されていた、あの有名なゴードン・ラムゼイ氏による≪Kitchen Nightmares≫のスペイン版に出演。見事ゴードン・ラムゼイ氏の物まねをして見せた。

実は我が家では、ゴードン・ラムゼイ氏の≪Kitchen Nightmares≫を見ていたので、このチコテ氏の物まねに苦笑したものだ。

全くのパクリ。

それが狙いだったのかは知らないが、個性の無さにがっかりだった。

しかしながら、これを土台に彼はその名を世に広め、人気が出たのだった。

そして、素材から始まり、料理や料理人に対するその辛口の批評は、彼独自のものと認識されるようにまでなってしまった。

彼の披露する料理にはよく日本のスタイルが取り組まれている。何故なら、彼はスペインで初めて日本料理とスペイン料理の融合を試みたシェフなのだ。

今年になって、マドリッドに≪Yakitoro≫という彼のレストランがオープンした。







2014-09-23

早く来て!お待ちしております。

そう言えば、今日から新しい10ユーロ札が市場に投入された。

去年の新5ユーロ札同様、向上されたセキュリティ設定が施されている。



何時になったら私のお財布に来てくれるのか、今から楽しみだ。


≪駄目押し≫に近い危険な法律… 続き

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≪駄目押し≫に近い危険な法律の続きです。

ガジャルドン法務大臣、辞任。政界からも退くことを発表しました。



≪駄目押し≫に近い危険な法律

スペインの新しい≪中絶法案≫は、十分な合意が得られなかったという理由から、取り下げられることが今日、首相のインタビューで明らかになった。

やはり先日も言った様に、地方選挙や次期選挙のことを考えた決断との見方が強まっている。

保守派の支持確保を念頭に入れた、前選挙時の公約の1つだった≪新しい中絶法≫は、政権をとったポプラル党の緊縮経済のしわ寄せを被った国民のポプラル党離れや、党内の汚職スキャンダル、景気回復への遅さ等によって、≪駄目押し≫に近い危険な法律となってしまった。

ただし、現在の≪中絶法≫に少しばかりの改善が加えられるようだ。

例えば、16、17歳の少女の場合、現在彼女自身の判断で人工中絶が可能だが、親の同意が必要と改められる。

いずれにせよ、公約破りの首相のこの言葉を受けて、ガジャルドン法務大臣は辞任するであろうか?






2014-09-19

市長の英語はこんな程度でした。

前回のブログで、アナ・ボテージャ・マドリッド市長が≪La Dama de Hirro広場≫のお披露目式で、マ-ガレット・サッチャー元首相のご家族を英語で話したことに触れた。

その様子のビデオが見つからなかったのだが、今回こちらからご覧になれるので、興味のある方はこちらのビデオをご覧になって下さい。

http://www.elcorreo.com/videos/politica/201409/15/botella-devocion-aznar-margaret-3786137551001-mm.html





2014-09-16

英語の上達法ではなかったのか!

アナ・ボテージャと言えば、昨年アルゼンチンで行われた≪2020年オリンピック開催地選考会≫で、"Relaxing Cup of Café con Leche" で一時話題の人となったマドリッド市長。

何故話題になったかと言うと、それは彼女の英語のせいだ。

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≪下手≫。(英語音痴の私が言うのもなんですが…)

その彼女が、昨日またその英語を披露した。

マ-ガレット・サッチャー元英国首相の名誉を称え、マドリッド市中心に≪La Dama de Hirro (鉄の女)≫広場がお披露目された。英国の他の地で設立されるのはこれが初めてとか。その式典の際、マドリッド市長として元首相のご家族と英語で会話。

(昨日の時点ではどうにかそのビデオが見れたのだが、どういうわけか今日はもう見つからない…)

しかしながら、新聞の見出しを見ればそれがどの様なレベルであったかが容易に分かる。

これがその見出し! 

Ana Botella se sigue atreviendo con el ingles. (アナ・ボテージャ 懲りずにまだ英語で喋る)

しかしながら、これって英語の上達法で一番肝心な≪恥ずかしがらずに喋る≫ってやつではないか!

でも、彼女を見ていると…… もしかすると今まで言われてきた≪恥ずかしがらずに喋る≫ことは英語の上達法の一番肝心なことではないのかも……?

いずれにせよ、彼女の≪世間から何と言われても、堂々と人前で英語で話す≫という素晴らしい根性にチョット刺激された。

英語頑張ろっと!







2度目の裏切り…辞任?

以前から何度かこのブログで取り上げた、スペイン法務大臣アルベルト・ガジャルドン氏による≪新しい中絶法≫。

最後の関連ブログは昨年暮れだったと思う。

この新しい法案は大いに世間を騒がせ、反対する抗議デモや署名運動等の後を絶たない抗議に対し、実際には未だに法律として成立していないのだ。閣僚会議で承認されただけだ。

この夏、閣僚がバカンスに入る前、ガジャルドン氏は「夏が終わるまでには成立する」と記者団に回答した。その際念を押すように「夏の終わりは9月だよね?」と記者団に尋ねている。

しかしながら、9月中旬にもなっても政府は≪中絶法≫のチュの字も発言していない。

法務大臣の言う≪夏の終わり≫はもう既に時期外れに差し掛かっている。

このスペイン80年代に戻ってしまうような≪中絶法≫は国民の反発、野党の反対に加え、同じポプラル党員からも反対ややり過ぎの声も上がった。

そして、遂にこの法律が成立しない可能性が大きくなってきたのだ。

何故なら、第一に現政権ポプラル党の次期選挙に大きなリスクを伴うからだ。

今年の5月に行われた欧州議会選挙で、スペインの2大政党、つまり現政権を握るポプラル党とスペイン社会労働党に、大きなダメージを与えた、その時点で僅か政界デビュー4か月の≪PODEMOS党≫が、最近の世論調査ではスペイン第3の政党になるという大飛躍ぶりを見せている。

今、そんな大きなリスクを払うわけにはいかないのが政府の本音だろう。

更に言うならば、この≪中絶法≫があと僅かで成立に辿り着くだっただろう時期は、不思議なことに今先程述べた≪欧州議会選挙≫前のことだった。

その時も≪欧州議会選挙≫前のリスクを考慮に入れ、有耶無耶になってしまった。

そんな政府の2度目の弱腰(裏切り)にガジャルドン法務大臣は、法律が成立しないのならば辞任するという選択をとる様だ。

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2014-09-10

≪ニニ≫の実態

一昔前、まだ不動産バブルが崩壊する前は、スペインでは≪ニート≫と言えば、仕事もしない(したくない)、勉強もしない(したくない)という若者を指す言葉だった。

以前このブログでもご紹介した様に≪ニート≫は、スペイン語で≪ニニ Nini≫と呼ばれている。

さて、この≪ニニ≫。スペインの≪ニニ≫の占めるパーセンテージがこれまた凄い!

普通に考えてもちょっと問題があるが、その実態はもっと深刻だ。

何故なら、今呼ばれている≪ニニ≫とは、多く場合、仕事もしない(仕事がない、見つからない)、かと言って勉強もしない(勉強するお金がないので、出来ない)といった、以前とは全く異なった状態の若者を指すからだ。

15歳から29歳までの若者の5人に1人が何もしていない。何もできない。人生において何一つ生産的なものをしていないのだ。

パーセンテージにすると、25.79% 

これは、日本を含む、経済協力開発機構34か国中、第2位。

1位29%のトルコを追っている。また、24.62%とイタリアがランキング3位。

経済協力開発機構・教育課・イノべーションとプログレスインジケーターのディレクターは、「この数値はスペインにとって大変な問題だ。もっと教育のオファー、特に職業教育のオファーを増やすべきである」と述べている。

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もう、≪Happy NEET!≫どころではない!




温泉マーク似の銀行 会長死去

サンタンデール銀行の会長、エミリオ・ボティン氏が心筋梗塞の為、突如死去した。

サンタンデール銀行は、昨年度に於いて、アクティブのボリュームがスペイン国内では第1位、世界ランキングでは18位と、近年のクライシスを知らない銀行として、国内はもとより海外でも大変有力な銀行だ。

サンタンデール銀行のマークは、日本の温泉マークによく似ている。(前の両サイドの温泉マーク!がそれ)

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F1 好きの方ならよくご存知かと思うが、スクーデリア・フェラーリのスポンサーである。フェラーリのマシーンにも大きくそのマークが付けられたいる。

また、マクラーレン・メルセデスのレサーのスポンサーでもある。

ボティン氏の突然の死を受け、株式市場にも影響が出ている様だ。

後を継ぐのはボティン氏の娘、アナ・パトリシア・ボティン氏が最も有力視されている。

そして早くも≪WIKIPEDIA≫のサンタンデール銀行のページには、プレジデントの欄に彼女の名前が!



2014-09-06

スポーツオタクの楽しみ♪

テニス全米オープンで、只今錦織選手がジョコビッチ選手と対戦中。2セットを勝ち取って王手に
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出た錦織。頑張れ~、錦織‼

スポーツと言えば、最近凄いことが起こった。

コペンハーゲンで行われていた≪世界バドミントン選手権≫で、女子シングルでスペインのカロリーナ・マリン選手が優勝したのだ。アジア、特に中国の圧倒的な強さに押され気味のバドミントン界。そんな中でのマリン選手の優勝は大大ニュースとなった。

これまでヨーロッパ選手の優勝は2回。第三人目のヨーロッパ選手優勝となったのだ。

また、先日フランスとの友好試合で1対0という結果に終わった、期待の薄い今回のスペインサッカー代表チームとは裏腹に、スペインで今開かれている≪バスケット・ワールドカップ≫でのスペインチームの活躍がこれまた話題を呼んでいる。

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今のところ全試合負け知らず!これはアメリカとスペインだけだ。

バスケットには詳しくない私でも、スペインチームの物凄い勢いを感じる。もしかして、今年はいけるかも…?!と期待しまくっている私。

ツキにツキまくっている時は、どんなアングルからでもシュートが決まってしまうから、見ていても楽し過ぎる。

今夜は10時から対セネガル戦が待っている。スポーツオタクの私もテレビの前で待ってま~す。






今、勝ちました、錦織選手!おめでとう~!

2014-09-04

絶対に手や顔を出さないように!

昔、子供のころ頃、よく両親や学校の先生方から、「自動車、バスなどの乗り物から絶対に手や顔を出さないように!」と言われたものだ。

昨日、イビサ島である男性が片手を窓から出して車を運転中、丁度道路沿いに柵がある所を通りかかった際、柵に手をぶつけ、肘から先が切断されたしまうという事故が起こった。

救急車が駆け付け、警察は数メートルも離れたところに残された切断された腕を発見。

重症の28歳とまだ若い彼は今、切断された腕の再移植手術を待っている。



2014-09-02

帰って来た!ネグレド

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セビージャ時代からファンだった、アルバロ・ネグレドがリーガ・エスパニョーラに戻って来た。

嬉しいのは嬉しいが、個人的にあまり好きでないバレンシアに移籍となった。

同じセビージャから、へスス・ナバスとマンチェスター・シティーに行ってしまってから2年。

このバレンシアのネグレド獲得は、レアル・マドリッドのチチャリ-ト獲得より遥かに大きな結果をチームにもたらすだろう!と確信している。

それはそうと、皆さんはご存じだろうか?

ベッカムやクリスティアーノ・ロナウドの様に、下着メーカーから自分の名前のシリーズが最近出た選手がいる。

ハメス!

コロンビアの下着メーカーが制作したものだ。これがそのビデオ。




サッカー以外の副業も良いが、先日の様にレアル・ソシエダッに4対2で負けていては……

それに加え、現在故障中で試合に出ていないクリスティアーノ・ロナウドは、チャビー・アロンソやディ・マリアの大物選手の他チームへの移籍や、今年度の新しい選手の獲得に関して、「自分ならこんな風にはしないだろう」とレアルの決定に不満がある様子だ。

何はともあれ、そんなことどうでもいい、ネグレドが帰って来たのだから(^^♪


2014-09-01

来年の夏が楽しみになる9月到来

8月も終わり、多くの大人たちが仕事に、そして多くの子供達も学校に戻る9月がやって来た。

昨年度までは、小学生は9月の2週間目頃から、中学生や高校生は9月半ばから新学期を迎えていたが、≪教育改善案≫により、今年は早いところでは今日1日から、家の息子の場合は3日から始まる。

いつもの様に3ヶ月程の長~い夏休みに慣れているせいか、2週間ほど短くなっただけなのに何となく忙しい気がする。

道路も先週とは打って変わって渋滞気味だ。

バカンス中は、だら~りとした生活を送っていたので、いざ出勤となると億劫になるかと思っていたが、夏大好きの私は、まだまだ暑く天気もすこぶる良いので、予想に反して結構楽しくバカンス明け第1日目を過ごせた。

おかしなもので今日から仕事があると思うと、目覚まし時計よりも早く目が覚めた。それもバッチリ!後もう少し寝ようとしても寝れない。あ~、何と悲しい性。

それでは、これからまた来年のだら~っとしたバカンスを満喫する為に、一生懸命働きま~す。

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2014-08-17

エボラ熱 検査の結果

アリカンテでエボラ熱感染と疑われていたナイジェリア人の患者は、検査の結果、感染していないことが判明した。

エボラ熱の症状によく見られる高熱、倦怠感、嘔吐、出血などが見られたため、感染の疑いがもたれていた。

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2014-08-16

アリカンテ エボラ熱の可能性

現在のところ約1100名の死者を出した西アフリカが今直面している感染病≪エボラ熱≫。

西アフリカ・リベリアでエボラ熱に感染し、マドリッドに搬送された宣教師の死亡から一週間、今度はアリカンテでエボラ熱に感染したと疑われる患者が現れた。

アリカンテの緊急病院に駆け付けた、最近帰郷していたというナイジェリア人の彼は、少なくとも2つのエボラ熱による症状が見られた為、現在アリカンテのサン・ジョアン病院で隔離されている。

エボラ熱と断定するかは、まだ数日かかるであろう検査の結果が出るまで分からない。



2014-08-13

何でハメス、イスコは?

昨日、レアル・マドリッドが≪UEFAスーパーカップ≫でセヴィージャに2対0で勝った。

2002年以来の≪スーパーカップ≫、そして今シーズン最初のタイトルと、レアルにとってはこの上ない出だしを果たした。

また、この勝利を決めた2点はどちらともクリスティアーノ・ロナウドと、心配されていた膝蓋腱炎の為に最後まで特別トレーニングを行っていただけに、≪ロナウド復活≫と言った喜ばしい結果となった。

ただ、一つ個人的に納得いかないことがある。

ハメスだ。

モナコから移籍してきた、W杯でも話題となったコロンビア代表選手、ハメス。

日本ではどのような扱いをされたか知らないが、ブラジルW杯の時スペインのメディアが彼をどれほど話題の選手と言わんばかりに取り扱ったことか。

特に素晴らしい選手に見えなかったのは私だけではないはずだ。

とすると、メディアは彼がレアルに移籍する可能性を考えて、W杯を機に、連日の様にお目見えするように仕掛けたのだろうか?

昨日の試合を見ても、8000万ユーロもかけてわざわざ来てもらった選手としては、あまりにも平凡な、否それ以下の活躍ぶりだった。


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イスコと言う素晴らしいミッドフィルダーがいながら、レアルはどうしてそんな大金でハメスを呼んだのか!?疑問が残る。

レアルの≪コロビアファン市場開拓≫のマーケティングの一つなのだろうか?

ハメスが、数年前ラッシング・デ・サンタンデールからの移籍で一躍話題になったセルヒオ・カナレスの様に、期待だけに終わり一年でレアルを去るのでは…

いやそんなことは決して無いだろう。桁違いの契約金がかかっているのだから。


2014-08-01

Papa…と呼んでいいですか?

アルベルト・ソラ・ヒメネス、58歳。

彼の実の父親は……?

アルベルト氏はもう何年にもわたって、実の父はドン・ファン・カルロス前スペイン国王だと主張し続けてきた。

しかしながら国王に対する不可侵権によって、ドン・ファン・カルロス国王だった当時は彼の訴えは聞き入れられなかった。

そして今、6月にスペインの新たな国王・フェリッペ6世の誕生によって不可侵権を失なったドン・ファン・カルロス前国王に対して、アルベルト氏は最高裁に父子関係の訴訟を起こした。

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アルベルト氏によると、彼は前国王がソフィア前王妃と結婚する前、つまり独身時代に付き合っていた女性との間に生まれたと主張している。

不可侵権という大きなハードルを超えた今、彼を待っているのは、信憑性を問われるというもう一つの大きなハードルだ。


2014-07-28

実はお金持ちなの?スペイン

バルサ・メッシ-に対する脱税等の3つの容疑を留保し、容疑者を彼の父親だけにするとした検察側からの主張を、バルセロナのガバ自治体の裁判所は今日、それを拒否する姿勢を示した。

理由としては、メッシー選手は脱税のために作られた架空の企業のクリエーションと維持を認識、承諾していただろうと思われる十分な証拠があるからとしている。

つい先日、カタルーニャ州政府首相を23年間務めたジョルディ・プジョルが、公にタックスヘイブンに数百万ユーロを隠し持っていたことを公表したばっかりだ。

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あっ!写真を間違えました!

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 こちらがジョルディ・プジョル。

お金持ちがもっとお金持ちになるシステムが成り立っていたスペイン。

数年前から政治家や有名人の横領や、脱税が暴かれる様にやっとなった。

今後もドンドン暴かれ、裁かれ、普通のスペイン人同様キチンと納税してほしいものだ。

そうなれば、もしかして予算カット等ないお金持ち国になるかもしれない!





2014-07-24

毎日これでもいい、私は。

先日、日本の友人が、まだ小さい娘さんの為に作ったお弁当の写真をFBにアップした。

可愛く作られたその美味しそうなお弁当。そしてご飯のところは娘さんのご希望で≪梅干し付き日の丸弁当≫になっていた。

無償に梅干しが食べたくなって、即買いに走りました。

そしてここ数日、私の食事はこんな感じ。


今日の昼食は、日の丸ごはんとツボ漬け。それと昨日作ったたこ焼きの残り。

たこ焼きがおかずとは、なんとも大阪っぽいけど。あ~、幸せ~。

しかしながら、他の家族の為に他のメニューも作らないといけないので、ちょっと面倒だったりなんかして……。



相次ぐ空の事故

今日、アフリカ・プルキナファソからアルジェリアに向かう、スペイン・マドリッドに本社を置く、スウィフト・エア社の航空機が離陸40分後に消息を絶った。乗客100名、乗務員6名が乗っていた。

そして先ほど、フランス軍がマリ北部、非常にアクセスが困難な地域で、スウィフト・エア社航空機の一部を発見したと伝えられた。

原因は悪天候が有力視されている。

バカンスシーズン真っ只中、先日のウクライナでの旅客機事故をはじめ、この10日間で3件目の相次ぐ空の事故に不安が募る。

そして今日は、あのスペイン・ガリシア地方で起こった≪Alvia≫脱線事故からちょうど1年が経った日でもある。