2020-08-25

スペイン、ベーシックインカムの実情

新学期がはじまる9月まであと1週間ほどとなったが、 スペインではいまだに新型コロナの拡大がまったくコントロールされていない状況だ。

新規感染者はヨーロッパ内でも断トツで、州・県・地域単位で規制を厳しくしたり、自粛を呼び掛けたりしているが、感染者の数は一向に収まる気配がない。

こんな不安な感染状況や不安定な経済事情が続く中、ほかにも多くのスペイン人を悩ませていることがある。

それは、6月中旬に導入されたベーシックインカム。85万世帯・230万人が対象になると見込まれており、家族構成などによって462~1015ユーロ/月が支給されるというものだ。

その実態はというと、コロナ禍でさらに緊急を要する人が増えたとは思えないほどスペインらしく、実に手際が悪く、意地悪なほど融通の利かないシステムになっている。

開始から2カ月余りになるが、ベーシックインカムの審査に通ったのは、現在のところ申請全体のわずか1%、否それ以下と報道している記事もある。

申請はややこしく、条件もくそ丁寧に細かい。申請はインターネット経由でというけれど、すべての申請者がインターネット環境を持っているものと想定しているところが、すでにおバカ!

やっと申請までこぎつけたとしても審査までに時間がかかりすぎるところも配慮が足りない。スペインでは待たされることはひとつのお家芸みたいなところがあるけど、どう考えても『今やないでしょ!』

以前、日本のテレビ番組でスペインのベーシックインカムについてサラッと、『こういうシステムが導入されました』とだけ実にサラッと紹介されていたが、スペインに興味のない人ならきっと『へ~、スペインやるやん!』となったことだろう。

しかし、残念なことにスペインのベーシックインカムは、必要に迫られている多くのスペイン人にとってはまだまだ現実味の少ないものなのだ。

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