2012-12-29

どうしてこの日に!?今年最後の記者会見

昨日、今年最後の記者会見に臨んだ首相マリアノ・ラホイ。

来るべき2013年を彼はどのように予想したのだろうか。

まずスペイン経済は、特に前半期は非常に厳しいものとなると語った。

これに伴うとみられる失業者数については、6百万人を突破しないように頑張るとの意欲を見せた。と言うことは、恐ろしいかな、6百万人が視野に入っているということか。

ポルトガルに次ぐEUからの経済援助については、今のところ必要ないと、今までの姿勢を崩さなかった。が、将来的には完全に視野外にあるものではないと付け加えた。

また、定年制についても言及した。これまでの65歳定年から2027年に段階的に67歳にまで引き上げる方針を示した。つまり、今の時点で55歳以下の人は、定年が67歳になる。
(私もか ´―`○)





ところで、昨日12月28日は、スペイン版エイプリルフールの日であった。首相がどうしてこの日を記者会見の日に選んだのか? 楽観的に考えたいところである……




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2012-12-27

Adiós 2012年

今年も後残すとこ数日となった。日本はこの一年どの様な年だったのだろうか?


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2012年スペインは、マリアノ・ラホイ首相率いるポプラル党新政権の経済緊縮政策による、これまでにない『大幅な予算カット』に始まり、これで終わる様な一年だった。

この予算カットに伴い、これまた前代未聞の数と参加者の数で、抗議デモが各地で繰り広げられた年でもあった。

今年は2回のゼネストも実施された。

9月には18%だった消費税が21%に上がった。

ヨーロッパからの銀行救済援助を得た。

医療分野では、例えばこれまで健康保険で無料が保障されていた年金者や障害者の薬代が、10%の個人負担となった。最近では救急車の利用(救急でない場合)や車いす等の医療機器も無償ではなくなった。

教育分野では、教育、文化、スポーツ省のベルト氏の教育改善案はカタルーニャをはじめとする各自治体に大きな波紋を呼んだ。特にスペイン語や宗教(カトリック)の超重視化は『フランコ独裁時の復活』との声まで飛び交っている。また、カタルー二ァに於いては、「ベルトが口を開ける毎に、カタルー二ァ独立支持者が一人増える」と言われるほどだ。

法務関係でも裁判所、法的サ―ビスの手数料が値上がりした。すべての国民の為の裁判が裕福層の人々の為だけになってしまうと懸念される。離婚一つをとっても、例えばドメスティックバイオレンスの被害者が訴訟を起こした場合、その件に関しての負担金は発生しないものの、それが原因での加害者との離婚にはお金がかかることになり、被害訴訟自体を止まるケースが増える可能性が予想される。

この様な予算カットや公共分野での経済的負担や値上がりで国民は大きな負担を背負うことになった。

今年はこれまで汚職やマネーロンダリングに大いに励んできた政治家や大物企業人らの逮捕や裁判も多かった年である。スペイン国王の娘婿イニァキ・ウルダンガリンもその一人だ。

スペイン国王と言えば、今年4月ボツワナ共和国へのプライベート旅行中、アクシデントで右股関節を骨折した。これは国王の怪我が注目視されたのではなく、旅行の目的が問題となった。国王はなんと!像狩りに行ったのだった。何とも幸せな国王だ(¡Que feliz!)。今のスペインの情勢を考えると、プライベートとは言え、国王のとった行動にツイートが殺到したことは簡単に想像できる。

これとは対照的に、F1のスペイン人ドライバ-、フェルナンド・アロンソが6月にバレンシアで行われたレースで、11位からのスタートにも拘らず見事!優勝。このサーキットではこれまで運が良くなかったのに加え、溢れんばかりのスペイン国旗に見守れながらの優勝は格別だったようだ。その時のインタビューで彼はこう言っている。「言葉にならないほど嬉し。スポーツを通じて国民に明るい話題を届けられて嬉しい」と。また、このレースでは皮肉にも、スペイン人ドライバーがイタリア車フェラーリに乗って優勝し、ライバルのドイツ人セバスチャン・ベッテルはリタイヤしている。
僅か3点差でドライバーズチャンピオンを逃したが、彼は最後の最後まで応援するスペイン人に期待を持たせてくれた。

また今年は、ペップ・グアルディオラがバルサを去って行った。2008年から4シ―ズンバルサの監督を務め、この4シ―ズン3回のリーグ優勝と数々のタイトルを獲得した。今年に限ってはリーグ優勝を逃している。

夏にはスペインナショナルサッカーチームがUEFAヨーロッパ選手権で優勝した。

こちらは、この夏日本でも有名になった修正されてしまった≪Ecce Homo≫。



サラゴサ県のボルハ村にある教会にあった、約100年前のキリストの絵が81歳の婦人の手によって、ご覧の様に修復された。この意外な修復のニュ―スは地元を超え、国を超え、一時この村は国内外から一目見ようと観光客が殺到した。これにあやかって、ワインまで出た!



何はともあれ、12月21日に人類が滅亡しなかったので、大晦日は例年の様に、まるでこれが最後と言わんばかりの豪勢な夕食を済ませ、デザートを楽しんだ後、スペイン版除夜の鐘≪1月1日0時0分になる12の鐘の音≫と一緒に12個のブドウを頬張って、盛大に盛り上り、大勢の人が夜の街へと出向き、翌日目が覚めたら、やはり昨年と同じ経済緊縮政策の犠牲となる毎日が待っているだろうか。

政府の予想通り、2014年には景気が回復するのであれば、あともう1年の辛抱というとこか。

その間スペインで、他にどんな意外性のある出来事が起こるだろうか?




2013年も引き続き、日本では紹介されない様なニュ―スをお届けしていきます。
お楽しみに!

来年もどうぞ宜しくお願いします。



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2012-12-22

惜し~い!!!クリスマスの宝くじ

今日22日、スペインでは恒例のクリスマス宝くじの抽選会が行われた。

実は昨日、夜の9時半を回っていただろうか、買い物中にも拘らず『今年はまだ一枚も買っていない』のに気付き、買い物を切り上げ宝くじを買いに行った。

時間も時間、当然のことながら一つしか番号が残ってなかった。 72057


残り物には……、と期待しながら買った。

そして今日。

なんと!一等賞の番号は 76058 だったのです。

あ~!なんとも惜し~い! でも、こんなに近い数字になったの初めてで、なんとなく嬉しい!



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2012-12-20

マドリッド 2012年12月21日前夜

2012年12月21日、マヤ文明の人類滅亡説による最後の日を明日に控え、スペインでは、特にマドリッドでは今日こそがその日の様な勢いでデモが続いている。

今日議会で2013年度の予算案が可決した。政府の緊縮財政策による予算カットは多くの国民に怒りと、1年経った新政権への失望を与える結果となった。

マドリッドでは≪Marcha fúnebre≫と称する抗議デモが午後7時から大勢の警察に付き添われ、行進している。

また、先月頃からマドリッド医療関係のデモも活発になっている。

これはマドリッドの7つの病院と27の医療センタ―の民営化に抗議するもので、現在の時点ではまだマドリッド地方政府と医療関係者の間で合意が得られないままでいる。

毎日続くデモ、部分的ストライキに加え、今日は医長をはじめとする100チ―ムが署名済みの辞表を提示した。

医療関係の民営化は、例えばバレンシア州で既に幾つかの病院の民営化が行われたが、結果は財政赤字と人材削減によるサ―ビスの低下に繋がっている。





12月21日を明日に控え、スペインに住む私は正に  の心境です。





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2012-12-18

スパニッシュイングリッシュ Part 3

レアルマドリッドのセルヒオ・ラモスからのクリスマスのメッセ-ジです。



Olé セルヒオ!

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2012-12-11

イベリア、ストライキ取り止め!

イベリア航空は今月14、17、18、19、20、21日に予定していたストライキを取り止めた。

然しながら25%~35%の減給と4500人の解雇に反対する労働組合側とイベリア航空の話し合いは合意に達することはなく、来年年明けにもストライキを計画中だ。

組合側は長期戦になることを見通した上で、クリスマスに消費者の足止めにならない様にとストライキの取り止めを決定した。


photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/jmiguel/2081347148/">jmiguel.rodriguez</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc/2.0/">cc</a>


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2012-12-09

クリスマスとストライキ

今年のスペインのクリスマスは、旅行関係や交通関係で多くのストが予定されている。

まず、イベリア航空。

2010年ブリティッシュ・エアウェイズとの合併によって世界的に最大級の航空グル―プの一員となったものの、前者の需要が伸びる一方、後者の需要は下降線。その結果、イベリア航空は社員の減給や4500人のリストラを余儀なくされている。

労働組合側との話し合いを続けているが、今のところ解決策は出ていない。その結果、両者の合意が得られない場合、今月14、17、18、19、20、21日のストを予定している。

鉄道(Adif、FEVE、Renfe)。今月13、14日、こちらも24時間体制のストを予定。

マドリッド地下鉄。今月13日から31日の中12日間の部分的ストライキを予定。

バルセロナのバス。17日から21日の間、9:00~10:00、19:30~21:30とそれぞれの時間帯でスト。他の都市でもそれぞれ交通関係のストが予想される。

先日紹介したパラド―ルももちろん、現在各パラド―ル前でデモが行われている。パラド―ルの場合、連休だった今週末をはじめ、31日と元旦もストを予定している。

最後に、イベリアの今の状況を説明しているビデオを、スペイン語ですが……、是非見て下さい。







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2012-12-04

パラド―ルが危ない!

今スペインに旅行すると、必ずと言っていい程何かのデモに出くわすだろう。

政府の緊縮財政の結果がいまだに見えてこない状況の中、国内経済は増々低迷し、企業は、例えば雇用対策などによって生き残りを図っている。


例えば、パラド―ルもその一つだ。
       
photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/juantiagues/6225285983/">juantiagues</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0/">cc</a>


今のところ下記の7つのパラド―ルが閉鎖される予定だ。

フェロ―ル、ヴェリン、アルバセ―テ、マンサナ―レス、アヤモンテ、プエルトルンブレ―ラス、テルエル


これに伴い14%の解雇が予想される。


他にも27のパラド―ルが一年に5か月の閉鎖を計画中だ。                                                            
                                                   
パラド―ルの場合、2007年のパラド―ル利用率が70%に対し、2012年には52%にしか達していない。当然のことながら、このままでは財政は赤字が続くばかりか維持不可能の状態になってしまう。   


ところで、今日新たに11月のスペインの失業者数が発表された。4907817人。嬉しいニュ―スではないが、新記録が出たわけになる。今月はクリスマス商戦や冬のバ―ゲンによる雇用が少しは期待できるはずだが…。



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