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この予算カットに伴い、これまた前代未聞の数と参加者の数で、抗議デモが各地で繰り広げられた年でもあった。
今年は2回のゼネストも実施された。
9月には18%だった消費税が21%に上がった。
ヨーロッパからの銀行救済援助を得た。
医療分野では、例えばこれまで健康保険で無料が保障されていた年金者や障害者の薬代が、10%の個人負担となった。最近では救急車の利用(救急でない場合)や車いす等の医療機器も無償ではなくなった。
教育分野では、教育、文化、スポーツ省のベルト氏の教育改善案はカタルーニャをはじめとする各自治体に大きな波紋を呼んだ。特にスペイン語や宗教(カトリック)の超重視化は『フランコ独裁時の復活』との声まで飛び交っている。また、カタルー二ァに於いては、「ベルトが口を開ける毎に、カタルー二ァ独立支持者が一人増える」と言われるほどだ。
法務関係でも裁判所、法的サ―ビスの手数料が値上がりした。すべての国民の為の裁判が裕福層の人々の為だけになってしまうと懸念される。離婚一つをとっても、例えばドメスティックバイオレンスの被害者が訴訟を起こした場合、その件に関しての負担金は発生しないものの、それが原因での加害者との離婚にはお金がかかることになり、被害訴訟自体を止まるケースが増える可能性が予想される。
この様な予算カットや公共分野での経済的負担や値上がりで国民は大きな負担を背負うことになった。
今年はこれまで汚職やマネーロンダリングに大いに励んできた政治家や大物企業人らの逮捕や裁判も多かった年である。スペイン国王の娘婿イニァキ・ウルダンガリンもその一人だ。
スペイン国王と言えば、今年4月ボツワナ共和国へのプライベート旅行中、アクシデントで右股関節を骨折した。これは国王の怪我が注目視されたのではなく、旅行の目的が問題となった。国王はなんと!像狩りに行ったのだった。何とも幸せな国王だ(¡Que feliz!)。今のスペインの情勢を考えると、プライベートとは言え、国王のとった行動にツイートが殺到したことは簡単に想像できる。
これとは対照的に、F1のスペイン人ドライバ-、フェルナンド・アロンソが6月にバレンシアで行われたレースで、11位からのスタートにも拘らず見事!優勝。このサーキットではこれまで運が良くなかったのに加え、溢れんばかりのスペイン国旗に見守れながらの優勝は格別だったようだ。その時のインタビューで彼はこう言っている。「言葉にならないほど嬉し。スポーツを通じて国民に明るい話題を届けられて嬉しい」と。また、このレースでは皮肉にも、スペイン人ドライバーがイタリア車フェラーリに乗って優勝し、ライバルのドイツ人セバスチャン・ベッテルはリタイヤしている。
僅か3点差でドライバーズチャンピオンを逃したが、彼は最後の最後まで応援するスペイン人に期待を持たせてくれた。
また今年は、ペップ・グアルディオラがバルサを去って行った。2008年から4シ―ズンバルサの監督を務め、この4シ―ズン3回のリーグ優勝と数々のタイトルを獲得した。今年に限ってはリーグ優勝を逃している。
夏にはスペインナショナルサッカーチームがUEFAヨーロッパ選手権で優勝した。
サラゴサ県のボルハ村にある教会にあった、約100年前のキリストの絵が81歳の婦人の手によって、ご覧の様に修復された。この意外な修復のニュ―スは地元を超え、国を超え、一時この村は国内外から一目見ようと観光客が殺到した。これにあやかって、ワインまで出た!
何はともあれ、12月21日に人類が滅亡しなかったので、大晦日は例年の様に、まるでこれが最後と言わんばかりの豪勢な夕食を済ませ、デザートを楽しんだ後、スペイン版除夜の鐘≪1月1日0時0分になる12の鐘の音≫と一緒に12個のブドウを頬張って、盛大に盛り上り、大勢の人が夜の街へと出向き、翌日目が覚めたら、やはり昨年と同じ経済緊縮政策の犠牲となる毎日が待っているだろうか。
政府の予想通り、2014年には景気が回復するのであれば、あともう1年の辛抱というとこか。
その間スペインで、他にどんな意外性のある出来事が起こるだろうか?
2013年も引き続き、日本では紹介されない様なニュ―スをお届けしていきます。
お楽しみに!
来年もどうぞ宜しくお願いします。
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