2025-04-11

帰宅ルートに現れる難所

普段から歩くことの少ない私は、2カ月ほど前から週2、3日の散歩?を始めた。

散歩と言っても、仕事場から歩いて帰宅するだけのことで、ちょうど1時間ほどの距離をテクテク歩いて帰って来ている。



私の両親も元気なころは、健康のために散歩をしていた。

母曰く、その散歩ルートには一カ所難所(坂道)があり、『心臓破りの丘』と名付けていたっけ。


そこは私が小学生の頃、帰宅時によく遊んでいた場所。近辺に友達の家もあり、その辺りを走り回っていた記憶がある。

遊び場に選ばれるようなちょっとした坂道が、高齢の両親にはハーハー息切れしてもおかしくないほどの勾配があったとは。あの頃の両親の年齢に近づく私にとっては決して笑い事ではない。



実際、私の1時間帰宅ルートにも私にとっての難所なるものが存在し、そこを通るときはいつも『もう、投げ出したい』気分になる。

5分足らずのその坂道は、最後の1分ぐらいの部分だけが坂と呼べるほどの大きな勾配があるだけで、そこ以外は坂道とは言い難いかなり緩やかなスロープの道が(私的には永遠に)続く。

そして私が言う難所とは、その急な坂の方ではなく、一足ひと足前進する度に心が折れてしまいそうになる緩やかなスロープの道の方。


その道は帰宅1/3ぐらいのところに差し掛かると現れる。ちょうど足が散歩に飽きてくるころだ。その辺りに来ると、一歩の出が明らかに遅くなる。

その通りには家のすぐ近くで降ろしてくれるバスが通っており、ついつい誘惑に負けそうにも。

おまけに、景色があまりよろしくない。どこにでもある見飽きた町は面白味がなく、スペインあるあるの汚い道に、その汚れをさらに照らす明るすぎる太陽が差し込む。



緩やかな傾斜のせいとは到底思えないほどの足の重さに耐え、快適さの誘惑にも堪え、犬のあれ💩を踏まないように気を付けながら、

しんどそーとか、足おっそーとか思われたくない一心で足を進める私を、

人は容赦なく追い抜いていく。




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