去年の末スペインでは選挙が行われた。あれからもう既に1カ月以上が過ぎてしまったが、未だに誰が政権を握るともなく、不安定な状況が続いている。
どの党も過半数を得られず連立を目指して話し合いが進められているが、ここ三十数年間2大政党制が続いてきたスペインでは今回の結果は全く新しい現実であり、幾つもの小規模な政党との連立を念頭に入れなければ成り立たない状況である。
或いは再選挙と言う手もあるが……
さて新議員を迎えた国会では、これまた新たな時代がやって来たと言えるだろう。
お馴染みの顔が連なるこれまでの国会とは違って、スーツ姿も数が減り、議員とは思えない議員も見かけられる。平均年齢も少し下がった様だ。日本のメディアでも取り上げられたように、国会に赤ちゃんを連れた女性議員も登場した。
議員の中には以前警察と暴力沙汰を起こした男性議員、以前テレビドラマに出ていた女優、スペインでは初めての黒人女性議員、ヘリコプターのパイロット、マクドナルドの元従業員、国会の元カメラマン、治安警察など、職業もさまざまだ。
こうして新人議員の数も増え新しい党も加わった。
そんな中先日国会での席順が発表された。
あえて“席順”と呼ばしてもらう。
なぜならこれが非常に幼稚だからである。これほど政治家が幼稚だったとは、ため息ものだ!
この“席順”はポプラル党の国会副議長によって考案されたらしい。
それがこれ。
紫が第3勢力のポデモス党。オレンジが第4勢力となったシウダダーノス党だ。
ご覧の様に、第3勢力でありながら紫は第一列目には席がなく、オレンジは随分前に出てきている。
ポデモス党は左翼政党、一方シウダダーノス党はポプラル党を支持するる中道右派だ。
これを考案したとされるポプラル党のおばさん議員が幼稚なら、これに目くじらを立てるポデモス党員も幼稚に見える。
いっそのことなら国会の“席順”は“早い者勝ち”制にすれば良いのではないか!
そうすれば誰がどれだけ政治に関心があるのかが分かると言うものだ。
国会で取り上げられるテーマによっては空席が目立つこともある。或いは大型連休やバカンス前ともなれば議員たちはスーツケースを持参し、国会が終わるや否や足早に帰って行く。
こんなことで良いの?
心配が募るばかりのスペインでありました。
2016-01-04
遂に来た!ジダンの時代
レアル・マドリッドの現監督、ラファエル・ベニテス氏が解雇される日がやって来た。
今シーズンからレアルの監督に就任したが、成績不振、選手との不仲説など、今回のレアルの対応は既に昨年11月頃から噂されていたことだ。
そしてベニテス氏の後に就任するのが、ジダン氏だ。
昨年暮れには、既にこの話題は現実味を帯びていた。しかしながらジダン氏の就任に関しては、まだ時期ではないとの声が多かったのも確かだ。ベニテス氏の解雇は、ただただその後を受け継ぐ監督が決まるまでの時間の問題だった。
ただ、ベニテス氏の解雇を生み出したレアルのチーム内の歪みは、ベニテス氏に対するものだけではなく、代表者であるフロレンティーノ・ペレス氏への嫌がらせだという見方も強い。
さてジダン氏を迎え入れたレアルの、今後の復活はあるのだろうか?
今シーズンからレアルの監督に就任したが、成績不振、選手との不仲説など、今回のレアルの対応は既に昨年11月頃から噂されていたことだ。
そしてベニテス氏の後に就任するのが、ジダン氏だ。
昨年暮れには、既にこの話題は現実味を帯びていた。しかしながらジダン氏の就任に関しては、まだ時期ではないとの声が多かったのも確かだ。ベニテス氏の解雇は、ただただその後を受け継ぐ監督が決まるまでの時間の問題だった。
ただ、ベニテス氏の解雇を生み出したレアルのチーム内の歪みは、ベニテス氏に対するものだけではなく、代表者であるフロレンティーノ・ペレス氏への嫌がらせだという見方も強い。
さてジダン氏を迎え入れたレアルの、今後の復活はあるのだろうか?
2016-01-01
復活した音楽家たち
あけまし ておめでとうございます。
昨日は厳重な警戒態勢の中、無事に大晦日の大イベントが開催され終了した。多くの人が街に出、毎年のように大騒ぎを楽しんだ。
例年にない異例の暖かさのスペインは、お正月といった感じがしない。スキー場も雪が無く、このクリスマス休みを利用したスキー客も、今年は期待はずれだったようだ。
その一方、地中海沿岸は大変暖かく、正月早々海に入る人もいるほどだ。また昨年の暮れも、スペイン北部では、とてつもなく気温の高い日が続いた。雨も全く降らない。そのせいで、山火事が1週間以上もコントロールできなかったのは確かだが、ちょっと心配なほどの天気の良さだ。
そんな天気の良さもあって、今年のクリスマス、お正月は、ここ数年と比べると活気に満ちているように感じるのは私だけだろうか。
にも拘らず、先日あるショッピングモールに行くと、こんな署名運動がされていた。
話によると、市役所は日曜日のショップのオープンを禁止する計画があるというのだ。私のような、365日お店がオープンしている社会で育った人間からはとんでもない計画のように思えて仕方がない。
私がスペインに住み始めた頃は、もちろん日曜日に開いてるお店など全く無い状態だった。薬局でさえ、今でこそ24時間やっている薬局があるが、以前は薬でさえ日曜日に緊急で開いているところまで走らなければならなかった。
そんな不便な時代が終わったと思っていたが、またあの頃に戻ってしまうのかと残念でならない。
それとは全く逆の現象がマドリッドで起こっている。こちらは昔の方がよかったという現象。
実はこのクリスマスシーズンだけであるが、ある光景が復活したのだ。2013年に許可なしでは演奏できなくなった街角の音楽家たちである。
許可を取るには市役所のオーディションを受けなくてはならない。しかし先月の23日から今月7日まで許可なしに演奏できるのだ。その後、マドリッド市役所はこの規制を維持するか否か検討する予定だそうだ。
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