悲しいかな、私、スペインでいまだに『美容室難民』です。
数年、或いは十数年お世話になったところもあるが、はっきり言って、他のところを見つけるのが面倒だったからだけ。決して納得できるサービスを受けていたわけでもなく、半泣き覚悟で行っていた覚えさえある。
多くの場合、最初のうちはいいのだが、何度か通ううちに美容師さんも客(私)に慣れてきて、やたら新しいスタイルやカット方法、私に似合いそうと言いながらとんでもないカラーをおすすめしてくる。とにかく、スペインのサロンは推しが強い。(という個人的な印象)
カットの途中「今回は良いかも♡」と思っていても、次の瞬間、「えっっ、なんでそこ切る?!」とか、「うそっ、こんないっぱいカラーお願いしてないけど?!」と、私に信じられない結果をもたらしてきた数々の美容師さんたち。
私のスペイン語力に問題があるのか?っと思うこともあるが、そうだとしても、参考写真をスマホに何枚も用意していってるのに…
仮に、私の純日本人的な髪質に問題があって、写真のような髪形ができないのなら、『髪質は違うけど、こうしたら写真に近くなるよ』なんて、如何にも分かってる風に言わないでほしい。結果は、散々なのだから…、はっきり「無理!」と言えばこっちだって納得するよ。
接客に関しても一言!
やたらと、作業中無駄口が多い。
例えば、先日行ったとある美容室で、シャンプーをしてっもらっていたときのこと。
頭にシャンプーの泡がいっぱいついているとき、美容師さんの手がピタリと止まった。なにやら、誰かがスマホの動画をその人に見せているようだ。そしてお決まりように楽しい、しかし『今、それいる?』的なおしゃべりがはじまった。
「泡、流してくれ~」と心の中で叫ぶ私。
その後、トリートメントでひとりシャンプー台に残される。
店内に流れるBGM。その音量を上回る、美容師さん4人と私以外のお客さん3人の凄まじいおしゃべり。
シャンプー台で目をつむっていると、超カオス化したサロンで私のところだけが、静寂というシャボン玉ほどの薄~いベールに包まれているようで、孤立感に泣きそうでもあり、客観的にカオスを見れる優越感にクスッと笑いそうでもあり…
そんなことを考えていたら首が痛くなって、ただただスペインらしい美容室の現実に戻った。
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