2013-03-16

Part 4 Stop 立ち退き

3月も半ばになり、スペインでは春の訪れを待ち望んでいる。

例年にない先日までのヨーロッパ中心の寒波にも拘わらず、スペインでは春を迎えるために、各地でいろんな行事が始まっている。

グラナダでは毎年恒例となった≪El macrobotellon de la fiesta de la primavera≫と呼ばれるフィエスタが昨日行われた。バレンシアは今≪Las Fallas  火祭り≫で大いに盛り上がっている。先日までお隣のカステジョンでも≪La fiesta de la Magdalena≫と言うお祭りでこちらも盛り上がっていた。

そして3月19日はサン・ホセ聖人の日。この日はスペインでは父の日として、また各地で多くのフィエスタが催される。

さて、こんな春一歩手前になって、現在スペインの大きな社会問題となっている≪立ち退き問題≫にようやく明るい知らせが舞い込んできた。

photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/jdhancock/3446025121/">JD Hancock</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by/2.0/">cc</a>

以前のブログにも記述した様に、住宅ローン返済困難でマイホームから立ち退きを迫られる家族が後を絶たない。

政府は昨年、この問題に関して緊急対策を出した。ある一定条件を満たす場合、立ち退きが免除される(2年間免除される)。が、その効果もあまり出ないまま、未だに立ち退き問題で命を絶ったと言うニュースを残念ながら耳にする。

photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/tpcom/408666943/">
TPCOM</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a>
 <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc/2.0/">cc</a>

この程EU司法裁判所は、「現在のスペインの立ち退きに対する法律は、住宅ローンに於ける不公平な条件から市民を十分に保護していないとし、ヨーロッパ共同体条例に違反するもとだ」と裁定した。「スペインの法律は、悪質な住宅ローン契約か否かを判決するべき裁判官に、他の手段によって開始された立ち退き手続きを中止する権限を与えていない。これは共同体の権利に反している」と言及した。

これにより、政府も本腰を入れて法案改正に力を入れてほしいものだ。

ただ、これまでにマイホームを失ってしまった人にはこの裁定は適用されないようだ。



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