スーツケースとは別行動をすることとなった私たちは、本当ならマドリッド・バラッハス空港ターミナル4に着く予定だった。しかし、着いたところはターミナル2。
これだけなら文句はなかったのだが……
実はオーバーブッキングがあった時点で、払い戻しのチケットをもらったが、時間がないのでマドリッドに着いてからイベリアカウンターで手続きをしてくれと言われていた。近くのインフォメーションで聞くと、イベリアのカウンターはタ-ミナル4にあるという。
とてつもなく離れている。紛失の挙句、今度は払い戻しの請求の為、タ-ミナルからタ-ミナルへと移動させられ、カウンターでは手際の悪過ぎるベテランと見られる従業員に現金ではなく、デビットカードを渡され、銀行で全額引き出すように指示される。
本当ならマドリッドのトランジットは5、6時間だった為、近くのホテルまで予約していたので、払い戻しの引き出しはとりあえず後にして、今となっては僅か1時間半程となってしまった利用時間をホテルで過ごすことにした。
とんだハプニングの連続で食事もとっておらず、近くのBarで食事を済ませ、シャワーをして、また空港へ戻った。
早めに着いたつもりだったがエミレーツのカウンターにはもう大勢の人が列を作っている。最後尾に並び、しばらくすると、息子が
「僕のカバン持ってる?」と突然意表をつく質問をしてきた。
彼はなんと!ホテルにパスポートなどが入っているカバンを忘れて来たのだ!!!
名残惜しく列から外れ、彼の手首を鷲摑みして、黙々とタ-ミナルの端から端へとタクシー乗り場を目指して急いだ。呆気にとられ、万が一のことを考えると怒る事すら頭に浮かばず、その横で何か申し分けなさそうに言っている息子のことも耳に入らない状態だった。
ホテルに着いて、部屋のドアを開けると、何故これが見えなかったのか?と思うほど見やすいところにカバンはあった。
再び空港へ戻る。息子は、「今だったらもうチェック・インの列も少なくなっているだろう」と今までの不安は吹っ飛んだらしく、能天気ぶりを発揮。
ハプニングの一日はこの一軒で幕を閉じた。それ以降は平和に旅行を続けることができた。
そして私たちのスーツケースは、後日空港から宅配された。着払いで!
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