2013-05-12

耐え続けるスペイン人

エジプトやリビアで≪アラブの春≫の抗議活動が盛んだった頃、つまり2011年、スペインでも≪15-M≫という名のもとに抗議活動が始まった。海外では≪Spanish revolution≫として紹介された。

政治システム、社会問題、経済問題等に対して憤慨した市民たちが、本当の意味での民主主義を求めて2年前5月15日立ち上がった。≪アラブの春≫同様、この呼びかけもソーシャルネットワークを通じて広がった。

そして2年経った今日、スペイン各地で抗議デモが実施されている。

2年経った今も市民の怒りは収まっていない。政権が代わったものの、事態は悪化していく一方に見える。

それでも、彼らは訴え続ける。

EUからの圧力の最終的犠牲者となり、国内の政治家や有力者の横領事件や汚職事件に耐え、支持率を増やす為の法案の可決にいつも左右される国民の声は、一丸となって今日もまた各地で訴え続けるだろう。

photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/julioalbarran/5732980211/">Julio Albarrán</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/2.0/">cc</a>



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2013-05-10

高級住宅街で暮らす、ある家族

このブログで再々登場する、スペイン国王娘婿、イニャキ・ウルダンガリン。

彼は今のところ多くのスペイン人同様、失業中である。

1ヶ月ほど前、カタール・ハンドボールナショナルチームの監督チームメンバーとして、仕事のオファーが浮上した。

しかし昨日カタールの方から、「現時点で彼の雇用は考えていない」との発表があった。

ウルダンガリン・クリスティーナ妃夫妻には、4人の子供がいる。そして、この家庭で唯一働いているのは、銀行で働くクリスティーナ妃だけだ。

夫は起訴された上、失業中。妻は共謀したと疑われ、世間から白い目で見られている。4人の子供は立場上、プライバシーの侵害など関係なく公に写真が出回る始末。

それでも彼らは≪強かに≫バルセロナの高級住宅街で暮らしている。



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2013-05-09

25%の為の改善案!?

今日スペインの30以上の都市で、小学校から大学までの学生、教員、保護者会の人々が新しい教育改善案の抗議の為に町に出た。

今まさに、現政権、教育・文化・スポーツ省のベルト大臣による、教育内容の改善と大幅な教育予算カットが実現しようとしている。

教育内容の改善については、スペイン語の徹底(現在はカタル-ニャをはじめ、バレンシア等、スペイン語とその土地の言葉で教育を行っている)、カトリック教授業の復活、シチズンシップと人権の教育廃止、1クラスあたりの生徒の増員(現在小学校では25人、中学校では30人。この改善によって、それぞれ20%の増員を予定)等々が盛り込まれている。

この改善内容からは想像しがたいが、この改善の第一目的は、現在25%に達する義務教育中の中退を減らす事にあるらしい。





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2013-05-07

3.95

スペイン国王の娘、クリスティーナ妃が起訴されている一件で、今日バレアレス地方裁判所は彼女の起訴を中断することを決めた。

≪彼女が夫、イニャキ・ウルダンガリンとそのパートナー、ディエゴ・トーレスによる≪Caso Nóos≫事件に関与したという有力な証拠に欠ける≫という理由で。

さて、この判断に、一体スペイン国民はどの様な反応を示すだろうか?

≪CIS  (El centro de investigaciones Sociológicas)≫が4月に調査したバロメーターによると、スペイン王室は、10点中3.95、と過去最低。

クリスティーナ妃の起訴中断が王室への支持率、信頼度アップに繋がるだろうか? それとも反対に、彼女の地位だからこその中断と見なされて……

夫婦はこの中断により、楽しくカタール行きの準備をすることだろう。

ちなみに、イニャキ・ウルダンガリンは、逃亡する恐れが無いと判断され、パスポートの没収はされていない。









photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/paul-w-locke/101205403/">Paul-W</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/2.0/">cc</a>



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2013-05-05

5月5日

5月5日は、日本では≪子供の日≫。 そして5月第1日曜、つまり5日今日はスペインでは≪母の日≫。

私は、もう何年か前から息子からプレゼントらしき物を貰っていない。小さい頃は学校で、≪母の日のプレゼント≫に何か作って来たり、即興のイラストをくれたりしたのだが、思春期の彼は今のところ、今日が一体何の日なのか何ら感心もなく、いつもの日曜日同様、友達とオンラインで遊んでいる。っと、そう言う無邪気な姿が何よりものプレゼントであるのだが。


スペインは≪マザコン≫が多い国なので、この日は私より姑が主人公的なところがあって、息子曰く、≪お婆ちゃんの日≫という感覚があるらしい。

そう言う、スペイン生まれでスペイン育ちの息子も、いつか私の様な日本人に≪マザコン≫と呼ばれてしまうかもしれない!

と言うわけで、母の日にも拘らず、将来の息子のことを心配してしまいました。



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2013-05-04

03/07/06 43/47/0 

今から7年前、バレンシア市でスペイン史上最大の地下鉄事故が発生した。

2006年7月3日。ちょうど前ローマ法王がバレンシアに訪問する僅か5日前の出来事だった。

バレンシア地下鉄Linea1の、あるカーブ地点で脱線事故が発生。結果として、43名の命が失われ、47名の怪我人がでた。この死者43名の中に、この事故の唯一の責任者になっただろう運転手も含まれている。

さて、この恐るべき事故は、発生後極めて超スピードで解決し、我々の記憶から異常な速さで消えて行った。

しかしこの過去の許しがたい事故は、再び我々の前に≪Justicia≫という言葉と一緒に姿を現せた。

その火付け役となったのは、先週末に放送された≪Salvados≫という番組だ。

番組では、今まで知られなかった様々な事実が発覚した。

事故に関して言えば、例えば、事故のあったカーブは以前から危険ポイントとして多くの運転手から報告があったにも拘らず、バレンシア公営鉄道側は何の処置もとらなかった。当時の発表では、車両は凡そ時速80KMで、最高速度40KMしか認められていないカーブを通過。しかしこのタイプの車両の最高速度は80KMで、カーブに差し掛かる時点でこの様なスピードを出すとは考えにくい。しかし関係者側は、運転手の偶然的な意識不明等により、対処できなかったものと結論を出している。

また、遺族に対しての対応も、極めて迅速だった様だ。対応の中には、遺族への≪コネを使っての仕事のオファー≫まであった様だ。勿論、この事件が、ローマ法王訪問をはじめ、国際ヨットレースやF1の招致プロジェクトを抱えた、世界に向けて大いなる発展を願う当時のバレンシアにとって、イメージダウンになるのは確実だった。大きなスキャンダルにならないうちに手を打つことが、バレンシア政府の最優先の目的だったのは簡単に察しが付く。

バレンシア議会委員会での事故証言に至っては、バレンシア公営鉄道は前もって証言を行う社員に、質問されるであろう事柄や、それに対する回答等のマニュアルを配り、練習していたことも明らかになった。

あの日のお昼のニュ―スも、バレンシアローカル放送≪Canal 9≫では、このバレンシア政府の意図に加担した様に、メインニュ―スはプログラムが変更されることなく、≪ロ―マ法王訪問≫だった。この予期しなかった事故のニュ―スは、当然のことながらスペインの他のニュ―ス番組ではメインニュ―スとして扱われた。

結局、この事故の裁判は、≪唯一何らかの責任を問われたであろう運転手の死亡により、刑事責任が消滅≫した形になった。つまり責任者0

毎月、3日、19:00、バレンシア・Plaza de la Virgen にこの事故の遺族が集まり5分間の黙祷を行っている。だが、今までそれを知る人は非常に少なかった。

昨日はその広場に何千人もの人が集り、新たに刑事責任追及を要求した。

(こちらから惨事の様子がご覧になれます。犠牲者のご冥福をお祈りします。)


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2013-05-03

2人のベルト氏

教育、文化、スポーツ省大臣のベルト氏と、カスティージャ・ラ・ラマンチャ大学で美術史を教えるベルト教授は、何を隠そう兄弟である。


photo credit: <a href="http://www.flickr.com/photos/sharynmorrow/510388972/">massdistraction</a> via <a href="http://photopin.com">photopin</a> <a href="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.0/">cc</a>


前述のホセ・イグナシオ・ベルト氏は現ラホイ政権の下、教育、文化、スポーツの分野で予算カットに精を出し、特に教育面では多くの批判を呼んでいる。

この教育予算カットに抗議する一つの提案として、カスティージャ・ラ・ラマンチャ大学の学生や教授たちが授業を教室ではなく、大学のあるシウダッ・レアル市のピラール広場に写した。

そして来週火曜日にベルト氏の弟、ファン・パブロ・ベルト教授が広場で授業を行うことになった。

「この提案は有益なものとなるだろう。そして僅かではあるが、学生達に希望や期待を引き起こさせ、教育と言う仕事が、社会の将来を左右する最も重要な仕事であると言う事を公にする手助けになるだろう。」と彼は言っている。

「自分の納得のいかない事は、特定の政治や個人的立場に対して反対する権利が当然ある」兄弟ではありながら教育予算カットには妥協できない姿勢を、他のコメント等でも強く示している。

「確かに緊縮経済が必要かもしれないが、社会の将来に影響を及ぼす様な予算カットではなく、スキャンダルになるほどの無駄使いをカットすれば良い。」ここで言うスキャンダルとは≪銀行の取締役の膨大な給与や幹部の年金制度≫を指している。

カスティージャ・ラ・ラマンチャ大学では去年、この予算カットの影響で、200人以上の教員が解雇された上、1000人もの学生が奨学金の停止で学業を手放さざるを得なくなってしまった

興味のある方は、11時から12時広場に行くと、ベルト先生の≪教育とシチズンシップ≫の授業が見学できる。



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