スペイン国王の退位が発表されて以来、≪君主制≫に疑問を持つスペイン人から≪君主制の是非を問う国民投票を!≫という声が上がっている。
フェリッペ王子が国王に就任する19日が近つ゛くなか、昨日スペイン各都市で≪国民投票≫に賛同する人たちが街に繰り出した。
現在のファン・カルロス国王に比べ、好感度も高く、国民の支持を受けているかのように見えるフェリッペ王子ではあるが、この国に深く根付く、スペイン内戦に象徴される≪左派の共和国派≫と≪フランコを中心とした右派のナショナリスト派≫の対立は、今も尚、時代を超え、内戦を歴史の時間でしか知らない世代にも受け継がれているのだ。
ある新聞で読んだ記事には、≪ファン・カルロス国王がフランコの後継者として国王に即位した後、スペイン総選挙によって権威主義から立憲君主制に移行した時代の人達が、現在のスペインの人口の何パーセントに当たるのかを考えるとするならば、国民の声を今まさに聞くべきである≫とあった。
その一方で、フェリッペ王子に期待を寄せる人々も多い。
ある調査によれば、今≪国民投票≫が行われても体制は変わらないだろうと言う予想も出ている。
一見陽気で、屈託のない国民に見られがちだが、多くのスペイン人の奥底にはこの2つの思想が今も尚受け継がれ、ともすると彼らを両極端に引き離す力さえ持っているのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿