2014-11-21

宝くじのCMに見るスペインの現状

昨日、ポプラル党が政権を握ってから3年目が経った。

選挙まで残すとこあと1年。

来年の選挙に向けて、この3年の間に、≪圧倒的な過半数を得た前回の選挙≫のお蔭で実行できた、≪公約を無視した≫政治対策や経済対策に少しは歯止めをかけることになるだろう。

何故なら、国民に≪良いところ≫を見せなければならないからだ。

この3年間は汚職に始まり、未だにこれでもかと言う程汚職関係、脱税関係のニュースで世間を騒がせている。これはポプラル党に限った事ではない!

この3年で、貧富の差が尋常でないほど拡大した。クライシスの影響で、今スペインは今までに經驗したことの無いほどの貧富の差に直面している。

今年の経済成長は、ヨーロッパに於いては、フランス、イタリア、そしてあのドイツよりも良かったと自慢気に言うが、どん底にいたのだからいくら成長したからと言っても、国民の生活に於いて実感できるほどのものではない。

失業率を減らす為にありとあらゆる対策をとったが、結局のところ、それは賃金の安い、不安定な職業を増やすだけの結果となった。

こうした一連の不満材料が、立党僅か1年足らずの≪PODEMOS党≫の人気を裏付けている。

さて、この時期になると、日本でいう≪年末ジャンボ宝くじ≫に匹敵する≪La Loteria de Navidad =クリスマス宝くじ≫がそろそろ人々の間で騒がれ始める。

≪宝くじ≫のコマーシャルも始まる。

しかしながら、今年のコマーシャルは一味違う。

コマーシャルのストーリーは大体こんなもんだ。

宝くじ抽選会の一週間前、ある男性がいつもの様に行きつけのBarに入る。店のオヤジは毎年の様にその男性に宝くじを購入するかどうか尋ねる。
しかし、その男性は「また、今度」と返事をする。
抽選会当日、そのBarでは大勢の人が盛りに盛り上がっている。Barで買った宝くじが当たったのだ。
男性は今年は宝くじを買わなかった(買えなかった)と言う無念の思いを胸に、Barに行く。
男性は店のオヤジを祝福し、コーヒーを一杯頼んだ。
店内に溢れる喜びの歓喜。男性は「勘定」を頼む。
「21ユーロ」。
たった一杯のコーヒーがと不思議に思う男性に店のオヤジは、「コーヒー1ユーロとこれ」と当選番号の宝くじ1枚が入った封筒を渡す。

これが今年のそのビデオ。


比べて見て下さい。これが昨年のコマーシャル。


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