2013-10-20

デモからハンストへと 変わるスペインの抗議活動

15-M。2011年にマドリッド、プエルタ・デル・ソルで起こった現在の≪民主主義システム≫に対する抗議運動。

15-Mの抗議は、政治的な意味では効果を生まなかった様だが、大勢のスペイン人が一丸となって戦っていくことに大いに効果を表した。

昨年のデモが如何に多かったかは以前このブログでも紹介した。そして現在でもその勢いは変わっていない。

政府の緊縮経済政策、汚職、教育制度改正、中絶法、病院民営化等の政府への抗議の他、経済が悪化する企業での解雇、給与凍結、或いは、不動産ブ-ムに便乗した杜撰なローンの結果の立ち退き等々、スペイン人は≪デモ≫と言う形で不満、不安、怒りを訴えている。

結果的には、目的を達成できた、或いは一部的に達成できた抗議運動もあれば、それには比較できないほどの数の抗議運動、活動が15-Mと同様に終わってしまっている。

今、マドリッドのプエルタ・デル・ソルには7人の人がハンストを行っている。それぞれ違った思想を持っているが、彼らは共通して現在スペインが抱えている社会問題に対して抗議している。

第一人者はホルヘさん。ビルバオからやって来た。彼が求めるのは≪政府退陣≫だ。≪もうハンストか暴力かの2つしかなかった。そしてハンストを選んだ≫。昨日の時点でハンストに入って既に1週間が経った。

彼に次いでマドリッド出身のアレックスさんが参加。彼は、≪ハンストを始めたのは、全国民が食べる物そして仕事に事欠くことない生活をしてほしいからだ。それは市民が懸念している最も基本的なことだ。≫

彼らの他に、教育予算削減により大学入学金が著しく値上がりしたことに抗議する留学生、ホルヘさんを応援する為に駆け付けた人、子供たちの将来へと参加した女性等、現在7人がそろそろ秋風が涼しく感じられるマドリッドの空の下、多くの人の支援を得て、≪2014年には経済が良くなる≫との一点張りの政府に訴え続けている。


≪ホルヘさんのビデオ≫


ビデオ 翻訳

こんにちは。
私はホルヘ・アルスアガです。
このメッセージを通じて、私がなぜ政府退陣と早期選挙を目的として、このハンストという手段を選んだかを説明します。

まず、政府は政権を握る資格がありません。

第一に、選挙公約を実行しませんでした。
消費税は上げないと言いましたが、上がりました。
医療、教育予算削減は無いと言いましたが、これもしました。
年金もそうです。
雇用を促進すると言いました。
しかしながら、現時点で失業者数は100万人増えました。
労働改革は、解雇を簡易化させただけです。

第二に、政府は、現在取り沙汰されている汚職に関しての責任者であることは明白です。
私達はバカではありません。
私達をだますことはできません。
無実なら、隠れたりしません。
無実なら、公に説明することを拒まないでしょう。証拠隠滅などしないでしょう。
ポプラル党は違法に資金提供をしました。
ラホイ首相を含め、閣僚らは、封筒に入ったブラックマネーを受け取っていました。
もし裁判が誰に対しても平等に裁くのなら、彼らは政府に居るべきではなく、刑務所に居るべきです。

私達は沢山の嘘に懲り懲りしています。
そして不正と偽善にも疲れました。
私達に我慢するように強いりますが、彼らは全くしません。
それとは逆に、彼らは数えきれないほどの特権に囲まれて生活をしています。そして誰もがそれを手放そうとはしません。
私達がこのクライシスの犠牲者です。
このクライシスを招いた張本人達は、私たちのお蔭で更に裕福になっています。

銀行は多額の利益があれば、それらは全て彼らの物となります。
しかし、多額の損失があれば、私達が穴埋めをすることになります。
銀行は救済援助を受けました。
そしてその援助を受けた銀行は、毎日500件もの家庭を立ち退きに追いやっています。

いつまで私達はこんな状況に耐えれるでしょうか?
いくら私達からお金を取り上げれば済むのでしょうか?
どれくらい私達に嘘をつけば済むのでしょうか?
どれだけの人が立ち退きになるのでしょうか?
そして、どれだけの人が自殺しなければならないのでしょうか?
どれだけの権利を私達から剥奪すれば済むのでしょうか?

もうたくさんです。
変化を求める時です。
一丸となりましょう。
私達の声、心を一つにしましょう。
町に出ましょう。
そして私達のものを取り戻しましょう。
きっと出来ます。
頑張りましょう。




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