2017-01-23

壁とフェンスの違いは何?

スペインでも連日のようにトランプ大統領の話がニュースに流れる。トランプ氏の発言はヤバ過ぎるのでメディア的には話題になる。今日のニュースでは、カサ・ブランカの公式サイトでスペイン語バージョンが削除されたとの報道があった。州によっては英語を公用語として定めていないところもあるというのに…。

彼の言動・行動を批難することは容易だが、なぜそこが支持されたのかを深く考える必要がある。「アメリカンドリーム」や「平等(表向きではあるが)」がもたらしたつけは、一部のアメリカ人には耐え難く、またドラッグなどによる社会問題をアメリカ人以外に見出す人達もいる。

ヨーロッパでも彼のような思想に賛同する声も少なくない。フランスやドイツなどの極右政党が勢いづいているのも、根本には自国を守りたい、自国を取り戻したいという気持ちが国民に根付き始めているからだろう。




トランプ大統領と言えば、メキシコ国境の壁の設置計画が有名だが、同じようなものがスペインにも既に存在する。地中海とモロッコに囲まれたメリージャには不法移民防止のフェンスがあるのだ。

フェンスはメリージャの町を囲むように設置されている。2重のフェンスは長さ12㎞、高さ6m。そのうち1/3はナイフのようなものがついており、手足に深く切り込んでくる。ナイフの部分は人道主義に反すると1度は取り外されたものの、2013年より再び取り付けられているのが現状だ。

それでも集団でのフェンス越えが後を絶たない。

アメリカでは批難ゴウゴウになる国境の壁。しかしスペイン、ヨーロッパに於いてはある意味で当然のことのようになっている。

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